日本経済は近年、バブル崩壊後の不況からなかなか抜け出せずにいて、経済的な低成長が続いています。
バブル経済~日本のバブルの原因とは!?バブル崩壊から20年以上経ちましたが、景気が上向いてきた印象はありません。その証拠であるGDP(国内総生産)の成長率を時系列で見ても、やはり大した経済成長はありません。
GDP(国内総生産)は国家の経済状況を数値化した指標だよ。
パパクマ
一般国民の体感としても、景気が良いという感覚は持てませんよね(^_^;)
この「GDPの成長率」ですが、日本は実際にはどのくらいの成長率と推移なのでしょうか?
果たしてGDPは上がっているのか下がっているのか?それともずっと横ばいなのでしょうか?日本のGDPの成長率の推移がとても気になってきました。
そこで今回は、内閣府のデータを元に日本のgdpの成長率推移を2019年まで過去26年分を一覧と折れ線グラフにまとめました!
やっぱり数字やグラフで確認するとハッキリしますよ。
日本のgdp!成長率の推移一覧と折れ線グラフ
日本の1994~2019年※の実質GDPとその成長率の一覧です。赤字はマイナス成長を表しています。
出典:内閣府 統計表一覧(2019年10-12月期1次速報値)
年 | 実質GDP | 成長率 |
---|---|---|
1994年 | 425兆4341億円 | |
1995年 | 437兆1001億円 | 2.7% |
1996年 | 450兆6502億円 | 3.1% |
1997年 | 455兆4994億円 | 1.1% |
1998年 | 450兆3595億円 | -1.1% |
1999年 | 449兆2248億円 | -0.3% |
2000年 | 461兆7116億円 | 2.8% |
2001年 | 463兆5877億円 | 0.4% |
2002年 | 464兆1347億円 | 0.1% |
2003年 | 471兆2277億円 | 1.5% |
2004年 | 481兆6168億円 | 2.2% |
2005年 | 489兆6245億円 | 1.7% |
2006年 | 496兆5772億円 | 1.4% |
2007年 | 504兆7915億円 | 1.7% |
2008年 | 499兆2714億円 | -1.1% |
2009年 | 472兆2288億円 | -5.4% |
2010年 | 492兆0234億円 | 4.2% |
2011年 | 491兆4555億円 | -0.1% |
2012年 | 498兆8032億円 | 1.5% |
2013年 | 508兆7806億円 | 2.0% |
2014年 | 510兆6871億円 | 0.4% |
2015年 | 516兆9324億円 | 1.2% |
2016年 | 519兆6305億円 | 0.5% |
2017年 | 530兆8975億円 | 2.2% |
2018年 | 532兆6133億円 | 0.3% |
2019年 | 536兆5241億円 | 0.7% |
<実質GDP一覧から作成した折れ線グラフ>
過去26年間でGDPは全体的に毎年数パーセントずつ、ゆるやかに増加しています。
GDP成長率=(当年のGDP-前年のGDP)÷前年のGDP×100
※年度ではなく年単位になります。その年の1月~12月までの集計です。
GDPとは何か?気になる日本の順位は?プラスの年は良いとして、問題はなぜかマイナスとなってしまった次の5年間です。
- 1998年 -1.1%
- 1999年 -0.3%
- 2008年 -1.1%
- 2009年 -5.4%
- 2011年 -0.1%
フウクマ
5回下がってしまった年があるのね。
これらの年は何が原因でGDPが下がってしまったのでしょうか?それぞれ見ていきましょう。
日本でGDPの成長率が下がった原因は?
日本で過去に5回、GDPが下がっている年があります。その原因をご紹介します。
- 1998年 -1.1%
1997年に消費税率が3%→5%に増税され、その結果消費が落ち込みました。また、国際状況としても1997年にはアジアで通貨危機が起こり中国以外のアジア各国の成長率はマイナス4.9%にまで落ち込みました。 - 1999年 -0.3%
前年の増税した反動で消費が落ち込み、不況を引きずっていました。 - 2008年 -1.1%
リーマンショックが2008年9月に起こりました。アメリカから世界中に影響が広がり、100年に一度の不況と呼ばれる原因となります。 - 2009年 -5.4%
リーマンショックの本格的な影響が出て近年最大のマイナス成長になりました。 - 2011年 -0.1%
2011年3月に東日本大震災が起こり、東北の経済活動が大規模なダメージを受けました。
マイナスとなった原因は、消費税の増税、リーマンショックからの世界恐慌、東日本大震災でした。
ちなみに、2013年は2%の成長だったのですが、2014年4月の消費税8%への増税で、2014年のGDP成長率はマイナスではないものの0.4%へと大幅にダウンしています。この時、せっかくの回復のきっかけを壊してしまいました。
フウクマ
2014年も増税の影響で低成長(ギリギリプラス)だったのね。
1998年の時の増税時と同様に、増税で消費が抑制されたのが原因でした。
また、2019年に消費税が10%になりましたが、やはりぎりぎりプラスである0.7%増のGDP成長率となりました。
消費税増税の影響をわかりやすく!増税で景気は悪化!証拠アリ!日本の政治家はなぜ不況時に消費税を増税するのでしょう?
なぜ増税するのか理由はこちらへまとめました。
日本の経済成長率!低成長である理由は?
上記で日本のGDP成長率がマイナスになった年の理由を見てみましたが、低成長になる理由は外国からの要因や自然災害ももちろんあります。なにより日本は成熟し、高度成長時代は終わりました※。
しかし通常は緩やかに成長していきますので、国家がマイナス成長となるのは問題です。日本がマイナス成長になってしまった原因としては、震災や外部環境などを除くと。消費税の増税しかありません。
これは、政策の失敗と言えるでしょう。
日本財政は借金まみれ!このままでは財政破たんだ!だから増税が必要だ!という報道を見聞きしますが、増税したとしても成長率が下がり、その結果消費が減って税収も減り経済は低迷、結局のところ財政はよくなることはありません。
増税は消費の減少と投資の減少を招くからです。
お金を使う私達個人からすると消費税の増税は商品の値上がりと同じで、買い物を控えるようになります。値上がりしたらもっと買おうかな、とはなりませんよね。
フウクマ
節約モードに突入ね。
すると、モノは売れなくなりますよね。必要最低限の消費で済ませようとしますし、旅行も控えるかもしれません。
・・・するとどうなるか?
何度か当ブログでもご紹介しているのですが、次のような低成長の経済の負の連鎖が起こってしまいます。
- 消費税の増税
- 国民は節約モードに突入し消費が減少
- モノやサービスが売れないので企業は収益が減少
- 企業は儲けがでないので従業員の給料を下げる
- 従業員(つまり私達)はさらに節約モードに突入(涙)
- さらにモノが売れないので、倒産する企業も出てくる
- 失業者が増え、失業保険などの支出が増加、国の税収も減少
- 将来に不安を感じ、「2」に戻る
詳しくはこちらにまとめました。
デフレスパイラルとは?その意味は?原因はコレ!フウクマ
経済の負の連鎖って怖いのね。。
少し極端な部分はありますが、これがここ20年くらいの日本の姿であることがよくわかります。痛々しいほどの低成長で、「失われた20年」と呼ばれています。
相対的に他国から大きく遅れをとってしまいました。
これが10%に増税となったことで、失われた30年になってしまうよ!と思うのは、私だけでしょうか?
消費税の増税は不要?日本は世界一の金貸し国家
日本は世界一の債権国※であることは報道されませんよね。
ここでいう債権とはお金を貸しているので「お金を返してもらう権利」を言います。
国民が知るべきとても重要な情報だと思うのですが、ニュースなどで聞くことは少ないと思います。借金まみれであると同時に世界一お金を他国へ貸しているお金持ち国家でもあるのです。
フウクマ
え!そんなこと学校で教えてくれないよ!
なぜか日本ではあまり言われていないよね。
パパクマ
こういった情報も正しく国民に伝えた上で増税を議論したいと思うのは間違っているのでしょうか?
「消費税の増税は仕方ない」と国民が思うように誘導するためかと思ってしまいます(^_^;)
さいごに
日本のgdpの成長率の推移一覧でした!
日本の国益を考えて、消費税10%への増税を見送ってもらいたいと思っていたのですが、残念ながら増税されてしまいました。
今後の日本は少子高齢化という政府の無策による失敗も重なり、残念ながら緩やかに衰退していく可能性が高くなってしまいました。
しかし暗くなってしまいがちな日本の将来ですが、安全な治安や真面目で親切な国民性、他国に誇れる文化など、素晴らしいところもたくさん残っていますので、自分に与えられた環境の中で頑張っていきましょう!
25歳です!政治と経済に疎いので、今頃勉強してますが、本だととても分かりにくいんですよね。そんなときにこちらのサイトをみつけたので勉強になります!
綾様、はじめまして!
勉強って、何歳でも遅くはないですよ~
お役に立って、嬉しいです^^