先日、小6になる次女に「税金って何かわかる?」と聞いてみました。
次女は「・・・わからない。」という返事(^_^;)
おお!?マジか!
どうやら、長女には小さい頃から社会の知識を教えてきたので、ある程度物知りになってくれたのですが、次女にはうまく教えられていなかったようです。
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中学生になると数学や英語がぐっと難しくなりますので、せめて社会はあまり勉強しなくても良いようにしてあげたくて、税金について噛み砕いて教えることにしました。
そこで今回は、税とは何か?簡単にわかりやすく、ご紹介したいと思います。
税金とは?中学生にも簡単にわかりやすく!
では、その「公的サービス」とは何でしょうか?これを考える時、皆さんが日々暮らしている中で、様々な便利なことや、なくてはならないもの、いざという時の助けなどを思い浮かべると、よくわかりますよ~(*^_^*)
この時の小学校の校舎や体育館は税金で建てられています。公立の小中学校では教科書も税金で購入されていますし、学校で働いている先生方※や事務員さんや用務員さんのお給料も税金で支払われています。
例えば、学校1校あたりの建設費用は平均約13億円です。
私も中学生の時に盲腸(虫垂炎)になった時や、柔道で鎖骨を折った時にはお世話になりました(^_^;)この時の救急隊員の方のお給料や救急車を購入する費用も、税金から支払われています。
例えば、救急車1台あたりの購入費用は、約2,000~3,000万円です。
この時の図書館の本を買うお金や、働いている司書の方のお給料、図書館を建設する費用も税金で支払われています。
信号機1機あたりの値段は240万~470万円で、全国に約21万機設置されています。
例えば、警察費は2017年度では3兆2,311億円でした。
5つわかりやすい例をご紹介しました。
このように、普通の会社ではできない大規模なことを、国や市町村が行っています。しかし国や市町村はお金を稼いでいません※。
そのため、国や市町村は国民※から集めた税金で上記のような「公的サービス」を運営しています。
私達は、普段の生活からいざという時まで、常に公的サービスを利用しています。税金はその利用料・代金というわけですね。
日本では税はいつからあるの?
それでは、日本では税金はいつ頃からあるのでしょうか?
日本での一番古い記録では3世紀頃の弥生時代に、女王卑弥呼(ひみこ)の国:邪馬台国(やまたいこく)で税があったとされていて、絹の織物や種もみが税として納められていました。最初の税金ですね^^
卑弥呼についてはこちらにまとめました。

西暦701年の飛鳥(あすか)時代には、租・庸・調(そ・よう・ちょう)という税がありました。
- 租(そ)は収穫された稲の3%が税として納められました。
- 庸(よう)は2種類ありました。都(みやこ)での労働(10日間)で支払う税と、布を納める税です。働くか、布で納めるかどちらかです。
- 調(ちょう)は各地域の特産物を納める税です。
昔は物で納めたり、働くことで納める時代があったのですね。
江戸時代の税は皆さんご存知の、昔話でも有名な言葉「年貢(ねんぐ)」です。
その年貢は大変重く、収穫されたお米の2/3で、手元には1/3しか残らなかったようです。イメージではやせた貧しい農民が、「今年も何とか年貢を払えたのう・・・」などと言っているシーンが思い浮かびます。
ですが最近の研究では、江戸時代の農村は収穫されたお米をごまかすことができ、実はけっこう豊かだった、という学説もあるようですね。
よく太った農民が「ガッハッハ、年貢が少なくて楽じゃのう!」なんて言っていたのでしょうか^^
実際のところはわかりませんが、歴史のイメージがガラッと変わり、面白いものですね!
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税をなぜ払うのか?
税とは、国民が国に支払う公的サービスの代金であることはわかりました。
それは当たり前のことですが、払う人と払わない人がいると、不公平だからです。公的サービスはどんな人でも受けていますので、それに対して税金を払うのは国民の三大義務の一つ(納税の義務)とされています。
もしも税金を払わなかったら、税務署から「払いなさい!」と叱られます。
税金は稼いだお金の一部を国におさめますが、この稼いだ金額をわざと少なく国に伝えて税金を少なくおさめると、脱税(だつぜい)と言って逮捕されてしまうこともあります。
怖いですね(^_^;)
しかし、税を払う必要があるとは言え、国民から強制的にお金をとるわけですので、きちんと憲法や法律で定められています。きちっと課税について法律で決めることで、不公平が起こらないようにもなっています。
この根拠となる憲法と法律をご紹介しますね。
まずは、日本国憲法第30条です。税を納めるのは国民の義務ですよ、と書かれています。
~引用ここから~
第三十条
国民は法律の定めるところにより納税の義務を負う。
~引用ここまで~
続いて憲法第84条です。税金を課税する※には、法律で決める必要がありますよ、と書かれています。
~引用ここから~
第八十四条
あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。
~引用ここまで~
続いては各種の税法を見てみましょう。
上記の憲法84条で書かれているように、様々な税金が、誰がどのようにしていくら支払うのか?などが法律で決められています。
- 所得税法
個人が儲けた収入に対する課税について決められた法律 - 法人税法
法人(会社)が儲けた収入に対する課税について決められた法律 - 消費税法
物を購入する(消費する)時に課税される消費税について決められた法律 - 相続税法
亡くなった人からの遺産を相続する時の課税(相続税)について決められた法律
また、人からお金などをもらった時に課税される贈与税についても決められている - たばこ税法
たばこに対する課税について決められた法律 - 地方税法
車を持っていると課税される自動車税や、家や土地を購入した時に課税される不動産取得税、温泉に入る時に課税される入湯税など、たくさんの地方税に関する税金について決められている - 酒税法
お酒に対しての課税について決められている法律
などなど、まだまだたくさんの税法があります。
しかし多いですね~
それだけたくさんの税金があるということですね(^_^;)
税にまつわるエピソード
税にまつわる有名なお話を1つご紹介します。
現代では経済力と軍事力で1位の国アメリカが、まだイギリスの植民地※だった頃のお話です。
本国イギリスは当時フランスとの戦争で財政難でもあったため、植民地アメリカの人々(移り住んだ元イギリス人)に課税しましたが、課税内容をイギリス本国で決め、「次からこの税金を払いなさい!」という通知のみアメリカに伝えていました。
アメリカの人々も勝手に税金を増やされたら困りますので、「私達の代表をイギリス議会に入れてください。税の内容を一緒に議論したいです。」とお願いしましたがイギリスには聞いてもらえませんでした。
1764年の砂糖法、1765年の印紙法という税法が決まり、アメリカ人の不満も高まっていった頃、「代表なくして課税なし」と言う言葉が生まれ、反対運動が始まりました。
そして、その後の生活必需品であった紅茶に対する茶法によるイギリスのずるい独占販売がきっかけで、アメリカ人がブチ切れ、1773年に有名な「ボストン茶会事件」が起こります。
ボストン港に泊まっているイギリスの東インド会社の船を襲い、紅茶の箱を次々に海へ投げ捨てました。この時、「ボストンの港をティーポットにしてやる!!」と叫んでいたそうです。
大きな箱を342箱も投げ捨てたそうなので、実際に海の色も茶色になったかもしれませんね(笑)
その後はイギリスと対立がどんどん深まり、1776年アメリカの独立宣言へとつながります。
なんと、アメリカでは税金に対する反発運動から、独立戦争へとつながっていったのです。
税金とは、納得できるものでないと大変なことへつながるものでもあるのですね。やはり大切なお金のことですから、しっかり議論して国民の支持を得てから決められるものなのでしょう。
さいごに
税金とは?簡単にわかりやすく!でした。
今回は、中学生や小学生の子どもさんにも読みやすいように意識して書いてみました。
以前にまとめた下記の税金の記事が、「作文で役に立ったよ!」と嬉しいコメントをかなりたくさん頂けたので、その続編のようなものになります(*^_^*)


あと、個人的にアメリカの独立戦争の章を書いている時が楽しかったです。歴史、好きだな~と思いました!
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