私達に一番身近な税と言えば、消費税ですよね!
食材の買出しのためにスーパーに行ったり、コンビニで飲み物を買う時にも必ず支払います。
日常的な買い物ならまだ少額ですが、車などの金額の大きい買い物をする時には、消費税だけで何万円も何十万円も取られてしまって、思わずぞっとしてしまうことも(^_^;
大人から子供まで、老若男女の誰もが払ったことのある消費税ですが、他の税金に比べて消費税があることのメリット、またはデメリットってあるのでしょうか?
そこで今回は、FP目線から消費税のメリットやデメリットについて、簡単にわかりやすくご紹介したいと思います(*´∀`*)
日本における消費税制度の成り立ちと歴史について
現在の消費税は8%です。
私が子供の頃は消費税はなかったですし、導入時は3%、さらに最近までは5%でしたよね?それが今や8%、続いて10%、どんどん増えています。
そもそも消費税って、日本でいつから施行されたのでしょうか?
消費税の歴史はそれほど深くありません。1988年12月、竹下登首相(今はDAIGOさんのおじいちゃんって言ったほうが分かりやすいですね!)時代に消費税法が成立され、翌年1989年4月から施行されました。
竹下首相はリクルート事件の影響もありましたが、消費税施行により急激に内閣支持率が下がった影響で辞任をしています。
当時、国民はシッカリと怒りを表現したということでしょうか。
消費税はその後、1997年4月に橋本龍太郎内閣で5%に引き上げられ※1、2014年4月、安倍晋三内閣時代に8%に引き上げられました。
消費税増税の影響をわかりやすく!増税で景気は悪化!証拠アリ!
もともと2015年10月に消費税を10%に引き上げる方向でまとまっていましたが、2019年10月まで延期となりました。
今のようなデフレ経済では百害あって一理なし、ということに、8%に上げた時点で気づかれたのでしょうか・・・
消費税のメリットとは?
消費税のメリットとは、財源の安定化です。
老若男女全ての人が、買い物や旅行、通院による医療費、電車やバスの交通費、はたまた子供の給食費まで、等しく課税されます。
これって、税を徴収する国からすると、予定がとても立てやすいんです。
例えば所得税や法人税などは、収入や景気によって税収が大きく変わってくるので、不景気の時には税収が下がります。
その点消費税は、必ず必要な生活必需品からも徴収するので、大きく税収が下がりません。
税金収入の見込みが立てば、国家運営の予算を組みやすくなります(*^_^*)
また、もう1つのメリットとして、今の日本ではあまり関係ないのですが、景気が良く、良すぎる場合の健全なブレーキとしての側面があります。
バブル景気のような状況になってしまい、土地をバンバン買ったり、物をバンバン買って、土地やモノの値段がどんどん上がっている場合、バブルが弾けるとひどい不況になりますので、少しブレーキをかけて調整する役割があります。
なので、不景気の時には消費税の増税はダメですよ~
消費税のデメリットとは?
消費税のデメリットとは、消費や投資が少なくなり、景気が悪化することです。
物の購入費用に一定金額の税金が付く形になるので、結果的に消費する際の負担になります。
商品の値段が消費税の分、実質値上がりすることになり、お金をたくさん支払うことになります。
100円~200円程度の買い物であれば、負担を感じることではありませんが、たまに休日などに家族で食材や衣料品をまとめ買い、その後外食などという流れですと、数千円単位の税金を払うこともあります!
また、仮に3,000万円の家を買ったとすると、消費税だけで240万円ですからね!車が買えますね。または家族4人でハワイとヨーロッパともう1つくらい行けます(笑)
しかしお金には限りがありますので、今まで月に30万円の買い物をしていた家庭では、消費税分を少し節約して、29万円数千円分の買い物でやりくりするようになります。
その分、お店(企業)は売上が減ります。企業の売上が減れば、儲けも減って、そこで働くお父さんのお給料も少し減ることになります。そうすると、今まで30万円だったお給料が29万円になり、使えるお金もさらに減ります。こうして悪循環におちいりやすくなります。
今まさに、日本がこの悪循環にハマっています(涙)
また、上記は家計を例に書きましたが、企業も同様に負担になります。
商品を製造する際の原材料の購入費用などで、消費税分がコスト増になるのはもちろんのことですが、消費税が上がってしまうことにより、商品自体の値段が上がり、以前より物が売れにくくなります。
逆に値段を上げなければ、物は同じ分売れますが、利益は減ります。利益が減れば、その会社で働く人達に、同じだけの給料を支払うことができなくなるかもしれません。
そのような余裕の少ない状況では、企業の設備投資もしにくくなります。設備投資ができなければ、将来はジリ貧(だんだん貧しくなる)です。
2つめのデメリットとしては、貧しい人の負担が増えるという側面があります。
お給料などにかかる所得税ですと、稼ぎの大きい人は税率もアップして、低収入の人は税金は少なくなります。
例えば、生活に年間400万円支出するとしましょう。3つの家庭があります。
- Aさん:年収1,000万円
- Bさん:年収600万円
- Cさん:年収400万円
生活費と消費税は、432万円です(8%)。
年収から引いてみます。
- Aさん:残568万円
余裕がありますね。 - Bさん:残168万円
まだ余裕がありますね。しかし年間に32万円も貯金は減りますので、奥さんは節約モードに。 - Cさん:マイナス32万円
今まで貯金なしではあるものの、なんとか生活できていたのが今後は成り立たなくなりました。そのため、生活の質を下げるか、奥さんのパートなどで収入を増やす必要があります。
わかりやすくするため、やや極端な例ですが、このように消費税には貧しい人に特にキツイというデメリットがあります。
消費税は、生活必需品にも等しくかかりますから、贅沢をしなくても生活は圧迫されてしまうんです(涙)
消費税(増税)は、良い事?悪い事?
景気が良すぎて過熱気味の時には、消費税やその増税は良いことです。
不景気の時の増税は、悪いことです。
2016年現在の日本のように、デフレが続いている時の増税は特に最悪です。
過去、日本は、3→5%へのアップ、5→8%へのアップと、不況の真っ只中の時に、最悪の増税を行いました。その結果が、失われた20年です(20年間、経済成長していないという意味)。
消費税の増税には反対です!という意見を以前書きました。
消費税の増税!当ブログが絶対反対な理由はコレ!さいごに
以上が消費税のメリットとデメリットでした!
私達に一番身近な税金といわれる消費税ですが、身近だからこそ負担感が感じやすいですよね(≧_≦)
今後消費税も10%に上がるのが決定しているので、今のうちに高い買い物は済ませちゃうのが良いのでしょうか。いやもう本当に日本は先行きが暗いですね。。。
いつも思うのですが、年収のくだりは、詭弁のような気がします。
なぜなら高年収の人の方が、より多く税金を払うからです。
もちろん所得税を減税して、消費増税をするのであれば、そう言っても構いませんし
累進課税も非常に重要だと思います。
(1000万の年収があっても、400万しか使ってなければ質素な生活だし。)
消費税のメリットをもう2点。
1.自営業者の税逃れが抑えられるので、サラリーマンにとってはメリット。
2.資産家の貯蓄に対して、税金を掛けられます。
コメントありがとうございます。
そうですね。そういうご意見もあると思います。
> 2.資産家の貯蓄に対して、税金を掛けられます。
こちらはどういう意味でしょうか?
>>2.資産家の貯蓄に対して、税金を掛けられます。
働いておらず、現時点でお金を持っている人に対しては、所得税だと税金はかけられません。消費税を上げると、税金を多く取ることができます。
もちろん、二重課税の問題は発生しちゃいます。
なるほど、お金は使いますので、消費税ですとその都度課税できますね。
> 1.自営業者の税逃れが抑えられるので、サラリーマンにとってはメリット。
こちらですが、消費税が払えなくて滞納している額が、毎年3~4,000億円あるそうです。凄い金額です。
倒産ギリギリの赤字経営なので、よけておくはずの消費税を使ってしまうようです。
さらにそれでも倒産して破産すると、私達が払ったはずの消費税は、国に行かずに消えてしまいます。
一長一短ありますね。
やっぱり『税』って大事なんですね。私にとっては-(マイナス)なイメージが多かったのですか…。これ、税の作文の参考資料みたいなものとして使わせていただきますね。
どうぞ!参考にして頂けて光栄です^^
テレビの解説者などがひどく反対するので、なぜかと考えてみますと
彼らはフリーランスとして活躍されている方が多く、
そうすると、自営業になります。一般的に収入の捕捉率は
クロヨンとか、トウゴーサンとか言われており、
給与所得者が9~10割、自営業者は5~6割、農林水産業者は3~4割
といわれております。
このため、所得に課税するのは給与所得者以外捕捉率が低くメリットがないため
収入に比例して支出を行うのが一般的なので、消費税ということになります。
つまり、消費税には税制の不公平を是正する目的もあるということです。
最初の消費税導入の際にはかなり議論されていたと思いますが・・・
昔は、消費税導入と5%upの時は所得税減税とセットだったのですが今回はそんなこともないのでよほど税収が厳しいのでしょう。
ますさん、こんにちは。
> テレビの解説者などがひどく反対するので、なぜかと考えてみますと彼らはフリーランスとして活躍されている方が多く、そうすると、自営業になります。一般的に収入の捕捉率はクロヨンとか、トウゴーサンとか言われており、給与所得者が9~10割、自営業者は5~6割、農林水産業者は3~4割といわれております。
なるほど、確かに所得税への課税は不公平感が増しそうですね。