発展途上国の衛生問題!知識があれば助かる命

発展途上国の衛生問題!知識があれば助かる命

先日、発展途上国の問題を2つの記事に分けてご紹介しました。
今回は発展途上国シリーズ第3弾、衛生と保健の問題を取り上げます。

例えば、世界では5歳未満で亡くなっている子供がたくさんいますが、そのうちの何割かは予防が可能な病気で命を落としてしまっています。

日本に住んでいると、どこにでも安全で衛生的なトイレはありますが、発展途上国にはトイレがなく外で排泄している現状があります。安全で衛生的なトイレがないことで、大人も子供も安全や病気のリスクが高まってしまいます。

今回は、発展途上国の問題の内、保健と衛生の問題をご紹介します。

発展途上国の衛生と保健問題!知っていれば助かる命

眠る赤ちゃん

発展途上国の衛生問題をお話しする上で、知っておきたい数字があります。

5歳未満の死亡者数 2018年
約1万4,500人/日
約530万人/年間

出典:日本ユニセフ

この数字は、世界で毎日1万4,500人の5歳未満の子ども達が亡くなっていることを示すものです。

フウクマ

えっそんなに亡くなっているの?

多過ぎるよね。そして亡くなる子は発展途上国に多いんだ。

パパクマ

しかし当記事を公開した2014年当時は、5歳未満の死亡者数は19,000人/日でした。まだまだ多いのですが、着実に良い方向には向かっていますよね。

こういった数字を先進国の人達が知ることにも意味があると思います。知ることで発展途上国への理解が深まって、支援の輪が拡がるかもしれません。

さてこの死亡数ですが、この数字の問題は亡くなった子どもの内、予防可能な病気で死ななくてもすんだかもしれない、というところです。

死亡理由の上位でも予防可能な病気とは?

それでは、5歳未満の子どもの予防可能な死亡理由とは何でしょうか?
上位3つは次の病気です。

5歳未満の子どもの死亡理由になっている病気
  1. 肺炎
  2. 下痢
  3. マラリア

※敗血症や早産による合併症などは予防が難しいため除外しています。

フウクマ

意外と身近にある病気なのね。。本当にこの病気で亡くなっているの?

そうなんだ。マラリアは日本ではほとんどないけど肺炎や下痢は日本でも身近な疾患(しっかん)だよね。

パパクマ

清潔な環境と、適切な衛生や保健の知識・ケアがあれば、死ななくてもすむ幼い命があることが、大きな問題となっています。

MEMO
これらの病気は発展途上国でも、家庭で予防できないものではありません。

肺炎と下痢は衛生・保健の知識で予防が可能

例えば日本では幼い子供が風邪を引いた場合、風邪をこじらせて肺炎にならないように暖かくさせますよね。

フウクマ

風邪をひいた時はお母さんに「大人しく寝てなさい」って言われるわ。

また、お腹を壊して下痢をしないように、赤ちゃんに生水は飲ませません。下痢予防のために一度煮沸してから飲ませます。

マラリアは日本ではあまり関係ないですが、虫刺されなどから変な病気に感染しないように気を使います。発疹が治らない場合は、いつもと違うようだぞ?と自然と注意や警戒をしますよね。

細菌という目に見えないものへ、無意識に対応しているんだ。

パパクマ

日本ではこういった、病気や細菌に対する当たり前といえるような衛生や保健などの基礎知識が、幼い頃からの基礎教育により親に身についています。

発展途上国では親に衛生・保険知識が不足している

石鹸で手を洗う

発展途上国では残念ながら、親の衛生や保健、病気への正しい基礎知識が不足しています。

生水などを小さな子どもへ与えてしまったり、風邪がひどい場合でも、とりあえず寝かせてなんとかしてやりたいと思いますが対応策がわかりません。

そもそも不衛生な水しかない場合もあります。

発展途上国とは?現状抱える水と食料の問題

そのため感染症にかかってしまう、又はかかった場合に治りにくいということが問題となっています。

この問題はもちろん親が悪いわけではなく、基礎教育を受ける事ができなかった環境に問題があります。

そもそも、字が読めない、書けない、計算ができない、という状態では薬など満足に飲めません。

笑うアフリカの女の子発展途上国の問題解決!女の子への教育がカギ!?

飲む方法や用量が書かれた説明書きなどがあっても、正しい用量や回数で子どもに飲ませられません。

発展途上国では上記の理由から自然治癒力にかけるしかありません。
しかし、発展途上国では滋養のある食べ物も不足していて体力もない状態のため、死亡につながりやすくなってしまいます。

発展途上国の衛生問題!トイレはないから豚小屋で排泄!?

豚の親子

約42億人の人が、衛生的なトイレを使えていないという現状があります。さらに約6億7,000万人は草むらなどの屋外で排泄しています。
南アジアなどでは、豚小屋でしている人も多いようです。

出典:国際児童基金

インドでは国をあげてトイレを改善する政策をとっていますが、予定より遅れています。

排泄物には最近がたくさん含まれていますし、ハエなどの不衛生な虫も増え、衛生環境は悪化します。
そのため、よくお腹を壊しているとのことです。

お腹を壊すだけですぐ治れば良いのですが、下痢が原因で毎年200万人(子どもに多い)が亡くなっているというデータもあります。

出典:WHO ファクトシート

下痢は、脱水症状を引き起こしやすい侮れない症状です。

フウクマ

発展途上国で「学校にトイレがないから行けない」っていう女の子のドキュメンタリー番組を見たことがあるわ。

そうなんだ。衛生的で安全なトイレがないことは様々な問題を引き起こしてしまうんだ。

パパクマ

そのため、ユニセフなどの支援団体では、村人と協力してトイレを作っています。

水洗などの設備が揃わない地域では、簡易的でも定期的にメンテナンスすることで、できるだけ衛生的な状態を保てるようにしています。

MEMO
こういった地道な活動が地域を衛生的に保ち、病気への感染を減らし伝染病を蔓延させにくくします。

さいごに

発展途上国の衛生・保健問題でした!

今回の衛生問題もですが発展途上国の問題について調べると、教育不足がほとんどの問題の原因の大きなウェートを占めていることがわかりました。

教育は国が力を入れても、すぐには結果が出ない分野です。そのため後回しにされやすい分野でもあるそうです。

しかし、こんな言葉がイスラエルの格言にあります。

~引用ここから~

「エルサレムが滅びたのは教育が悪かったからである」

~引用ここまで~

イスラエルは優秀な偉人を多数輩出しているユダヤ人達の国だね。

パパクマ

フウクマ

教育って本当に大事なのね。

読んでいただき、ありがとうございました。

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