前回、バブル経済の原因について、記事にしました。
バブル経済~日本のバブルの原因とは!?バブルの原因までの流れは、次の通りでした。
- プラザ合意で円高ドル安政策が決まった
- 決定通り円高ドル安になった
- その結果日本の輸出産業が打撃を受けた
- さらに日銀は金利を引き上げ不況に突入
- 不況を克服するため公定歩合(金利)の引き下げが行われた
- 企業が復活し、やれやれ( ´∀`)
というところまで、記事にしました。
今回は、前回の記事「企業が復活し、やれやれ」の続きになり、バブル経済が始まって、崩壊するまでの過程をご紹介します。
残念ながら、やれやれ、ではなかったんです・・・
景気は戻ってきたけど、金利はそのまま
公定歩合(金利)が下がり、お金を借りやすくなった企業は息を吹き返しました。
しかし、金利は安いままでした。
通常、企業は銀行から借りたお金で、本業の設備投資を行います。または魅力的な商品を開発するための開発費として、お金を使います。
将来の収益を拡大するための投資ですね^^
しかしそれらにお金を使っても、まだまだ安く銀行からお金を借りることができました。
バブル経済崩壊までの過程!株も上がり始める
企業の業績も回復していたので、株価も上がっていきました。
株価が上がっている状態では、企業は社債を発行したり、株の分割などをすることで、銀行よりも安く資金を調達することができます。
さらに値上がりする不動産と株
増えたお金は、そのまま銀行に預けていても、たいして増えません。
しかし、土地や株などで運用すれば増える可能性があります。景気の良い時は、特にそうですね^^
値段は下がらない!?土地神話
こうして、不動産の値段は右肩上がりでどんどん高くなっていきました。
さらに、不幸なことに当時は、変な話が半分真面目に信じられていました。
それが、土地神話です( ̄▽ ̄)
今ではあり得ない話ですが、当時は多くの人がこの事を信じていました。
もちろん、あやしいと思った人もいました。
しかし、5,000万円で買った土地が数カ月で、8,000万円になった。今度はその売ったお金を元手に、1億円の土地を買う予定で、それもすぐに1億5千万円になるだろう。
周りが、こんな話ばかりするので、ついお金儲けに流されてしまう人も多かったようです。
実際に暫くは、その通りに土地の値段は上がり続けました。
銀行も、土地の値段が上がりすぐに返済してもらえるものだから初めから多く貸すようになりました。
株も、冷静ではいられない値上がり方をしました。
1986年に、13,000円台だった日経平均株価は、1987年には18,000円台、1988年には、22,000円、1989年には、なんと30,000円になっていました。
その後日経平均株価は、38,957円にまで上がりました。
わずか3年で、倍以上に増えています。仮に、1,500万円を投資したら、3年で2倍の3,000万円になったことになります。
そのため、投資家だけでなく株をしていなかった企業や個人も株を始めました。買えば儲かるので^^
儲かると金遣いも荒くなる
そして、土地や株で大儲けすれば、財布のひもは緩みます。
フェラーリやポルシェなどの高級車、ブランドバッグや時計、銀座のクラブで豪遊・・・
ゴルフの会員権もステータスで良く売れたし、絵画などもよく売れたそうです(^^;
商品が売れる(消費が増える)ので、企業もどんどん製造し販売します。
サービス業もアクセル全開です。
企業は儲かるので、社員へのボーナスもはずみます。
もう、日本中がイケイケです( ´∀`)
Japan as No1.
こんな言葉も諸外国でささやかれるようになりました。
私も当時、ニュースでこういう内容を見ました。
- 東京の土地代は、アメリカの国土全ての値段と同じ
- 日本の土地全てと、アメリカの国土3つ分が同じ値段
単純に比較しても、しょうがないと思うんですけど、もう、そんなこともわからずに真面目な顔で報道しちゃうくらいに日本は当時ノリノリでした(^▽^)
バブル崩壊の原因!総量規制が始まる
明らかに実体の経済よりも、高くなった土地の値段を懸念して、政府は金融の過熱を防ぐために、引締政策を行いました。
具体的には、総量規制と金利の引上げです。
総量規制とは、1990年3月に当時の大蔵省から銀行などに対して行われた規制です。
簡単にいうと、不動産向けの融資を減らしなさい、
(貸し出し全体の伸び率より、不動産の貸し出し伸び率を低くしなさい)という行政指導です。
つまり、不動産を買うための資金を今までのように、銀行から借りずらくなりました。
さらに、金利も2%台⇒6%と高くなりました。
その結果、今までのように高い土地を買えなくなりました(;∀;)
そして、バブル崩壊へ
すると土地の値段が高い値段で止まりました。
株も同様です。
そして、たくさんの土地や株は、次の買い手を失いました。
しかし、土地や株の持ち主は、売ることを前提にお金を借りたり資金を投入していますので、どうしても売る必要がありました。
もともと不動産などいらないのです。
売るために買ったのですから・・・
でも、ちっとも売れないので、仕方なく値段を下げて売ることにしました。
しかし、すでに実際の価値以上に値上がりしていた不動産や株は売れませんでした。
そのため、さらに値下げして売ろうとしました。
それでもはるかに異常な高値だったため、売れません。
もう、ゲームは終わったことに皆が、気づき始めました。
・・・これ以上、不動産と株の値段は上がらない(;゚Д゚)
後は下がるばかりだ!!
このあとは階段を転げ落ちるように、不動産や株の値段は下がっていきました。
本業そっちのけで、不動産や株に投資していた企業は、経営が苦しくなりあちこちで潰れました。
そうすると、そういった企業に貸していたお金は返済されず、銀行の不良債権になりました。
(担保であった土地代も激減していました)
銀行も経営が苦しくなっていきます。
そのため、銀行も持っていた土地や株式などの資産を売却しようとしますのでさらに値段は下がります。
企業も給料やボーナスの大盤振る舞いはできなくなりました。
そのため、消費も一気に冷え込みました。
そして、バブルが崩壊しました(;∀;)
その後日本は、長引く不況となり、失われた10年と呼ばれる期間に突入していきます(ノД`)・゜・。
(しかし後に、10年で済まず、失われた20年になりました・・・)
さいごに
以上が、バブル経済崩壊までの過程です。
いかがでしたでしょうか?
バブルは困りますが、そろそろ好景気にはなってほしいものですね(^^;
簡潔で非常に分かりやすく、バブル系に関する疑問が全て解決しました。ありがとうございます。
マリオさま、こんにちは。
それは良かったです。
コメント、ありがとうございます^^