老後を独身で過ごされる方が増えてきているようです。
もし、老後を独身で生活するなら、どのくらいの貯蓄があれば安心できるのでしょうか?年金の額も減ってきているし、国を当てにすることは難しそうです。
夫婦でも、今の日本では老後の資金に不安はありますが、まだ相談できるし1人より2人の方が安心感はあります。独身ならではの「老後は自分で何とかしなければ!でも、必要な貯金額はいくらなの??」という不安などもあるかと思います。
そこで今回は、独身の方が老後を安心して生活する資金の必要額を、ご紹介しますね。
以前、生活費などのシミュレーションはしましたので、今回は貯金額に絞って見ていきたいと思います。
独身の方が老後に必要な貯金額は?
データによると、60歳以上の単身無職世帯の平均支出は月約14万3千円です。
そして、2014年の平均寿命は、次の通りです。
- 男性約81歳
- 女性約87歳
60歳で定年退職したとして、60歳から平均寿命までに必要な額は、次の通りです。
- 男性:約3,604万円
- 女性:約4,633万円
年数がありますので、なかなかの金額です(^^;
さらにこの金額は、生活するためだけの金額です。病院にかかることが増える、あるいはデイサービスを利用するなどに、追加でお金が必要になってきます。
しかし、日本には「年金」がありますよね。また、老後に働くこともできますので、収入も計算してみます。
現在の年金制度では、65歳を超えれば国民年金や企業勤めだった方は厚生年金を受給することができます。
20~60歳まで全額納めたとして、平成28年度は年額78万100円です。
- 男性65~81歳まで:約1,248万円
- 女性65~87歳まで:約1,716万円
国民年金はハッキリ言って額は低く、最低限の収入と考えた方が良いかもしれません。。。
厚生年金は年収(標準報酬月額)により支払った掛金が変わり、それによってもらえる額も変わりますので、平均で計算します。
平均年額177万6千円です。(平成26年度)
出典:平成26年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
- 男性65~81歳まで:約2,842万円
- 女性65~87歳まで:約3,907万円
それでは必要額から、年金額を差し引いてみしょう。
ちなみに、日本年金機構のねんきんネットでは、自分の年金受給見込み額を試算することができますので、ご活用くださいね。
老後の資金(貯金)の必要額は?国民年金(自営業者)
まず、自営業の方など国民年金の場合の、貯めておきたい老後の資金です。
- 単身男性
支出約3,604万円-国民年金約1,248万円=2,356万円 - 単身女性
支出約4,633万円-国民年金約1,716万円=2,917万円
国民年金を満額もらえる方で、平均寿命まで生きたとして、上記の資金を貯めておく必要があります。
パッと見ると高額ですが、これは60歳以上で全く働かなかった場合です。そういう方は少ないと思いますので、仮に、70歳まで月に8万円働いて稼ぐことができた場合は、次のようになります。
- 単身男性
支出約3,604万円-(国民年金約1,248万円+勤労収入960万円)
=1,396万円 - 単身女性
支出約4,633万円-(国民年金約1,716万円+勤労収入960万円)
=1,957万円
国民年金、パートや嘱託(しょくたく)収入などを計算しますと、上記の資金が老後に最低限貯めておきたい金額となります。
老後の資金(貯金)の必要額は?厚生年金(サラリーマン)
続いて、サラリーマンの方の厚生年金の場合の、貯めておきたい老後の資金です。
- 単身男性
支出約3,604万円-厚生年金約2,842万円=762万円 - 単身女性
支出約4,633万円-厚生年金約3,907万円=726万円
厚生年金を平均額もらえる方で、平均寿命まで生きたとして、上記の資金を貯めておく必要があります。
こちらも、60歳以上で全く働かなかった場合です。そういう方は少ないと思いますので、仮に、70歳まで月に8万円働いて稼ぐことができた場合は、次のようになります。
- 単身男性
支出約3,604万円-(厚生年金約2,842万円+勤労収入960万円)
=-198万円 - 単身女性
支出約4,633万円-(厚生年金約3,907万円+勤労収入960万円)
=-234万円
厚生年金、パートや嘱託(しょくたく)収入などを計算しますと・・・プラスとなりました。
70歳まで月に8万円稼げるのであれば、計算上は貯金は不要となります。しかし、実際には病気やケガ、娯楽費などいくらでもお金がかかる可能性はありますので、貯めておいた方が良いでしょうね(*^_^*)
ただ、意外と安心できる内容です。
あと、支出の金額は全国平均の金額なので、次に紹介する内訳の金額と大きく異なる場合、ご自身で計算する必要があります。
老後の支出の内訳は?
それでは、上記でご紹介した支出金額の内訳です。
- 食費→33,493円
- 娯楽、教養費→16,257円
- 光熱費・水道代→13,643円
- 住居費→13,607円
- 交通費、通信費→13,412円
- 保険医療費→7,606円
- 家具・家事用品費→5,592円
- 被服、靴代→4,402円
- その他→35,251円
合計で143,263円です。
例えば上記の住居費は、賃貸の家賃や住宅ローンではなく、修繕費や管理費といった金額です。
ですので、60歳を超えても住宅ローンが残っていたり(汗)、賃貸である場合は、上記金額にさらにその費用が上乗せされますね。
うちも早く繰り上げ返済しないと・・・(^_^;
そして、持病などで通院している方は、医療費が上乗せされるかもしれませんし、車を所有していれば、ガソリン代や駐車場代が必要になってきますが、所有していないなら交通費の項目が安くできるかもしれません。
また、携帯電話やインターネット回線を見直せば、上記金額より安くできる可能性もありますね。
40歳から資金を貯め始めた場合
それでは、自営業の方など、国民年金の場合の必要資金額をまだ若いうちに、いくらずつ貯めれば良いか計算してみました。
- 単身男性:1,396万円
- 単身女性:1,957万円
40歳の時点で、貯金を始めたとします。
- 男性40歳→20年(240ヶ月)
1,396万円÷240ヶ月=約58,167円 - 女性40歳→20年(240ヶ月)
1,957万円÷240ヶ月=約84,541円
上記の金額を毎月貯めていけば、老後はひとまず安心できそうです。
ただ、20年あっても、なかなか貯めるには大きい金額ということがわかりますね。やはり、なるべく早めに資金は準備した方が良さそうです。
さいごに
独身者の老後の資金の必要額でした!
今までご紹介した金額は、最低金額と考えていただき、余裕を持った老後を迎えるためには、貯蓄が必要ですね。
生きる=お金ですね・・・( ´Д`)=3
安心して老後を迎えられるように、早めに準備を始めましょう。
参考になりました!
良かったです^^