「発注した数と納品された数が、違うんですけど(怒)!」
突然やってくる、クレームの電話。
営業ならずとも、接客経験者なら誰でも体験する背筋が凍る瞬間です(^_^;
お客様を相手にする営業職では、クレーム対応という仕事が、必ずつきまといます。
誰だって避けたいものですが、しかしこのクレームにうまく対応できて始めて一人前、と言うこともできますよね。
それでは実際にお客様からクレームを頂いた場合、どのように対応することが望ましいのでしょうか?
今回はこの、営業のクレーム対応を、一緒にみていきましょう!
クレーム対応の鉄板の手順!
まずクレームを頂いたとき、とるべき手順は下記の通りです。
- 相手の話をよく聞く
- 誠意を持って謝る
- 思い当たる原因と対策を伝える
- 当日中に謝罪訪問
それでは、具体的にどういった対応をするのか個別に見ていきますね。
1.相手の話をよく聞く
お客様の怒りには、当然なんらかの理由があります。
最初はお客様が感情的になっていて辛辣な言葉が飛んでくる一方、話の内容は要領を得ないことが多いです。
しかし、とにかく相手が落ち着くまで、辛抱強く相手の意見を聞きましょう。
このとき気をつけるポイントは、相手の説明を遮らない、ということです。
クレームを受けてパニックに陥ってしまうと相手の言葉を遮ったり、相手の語尾に被せるような形で弁明の言葉を言ったりしてしまいがちですが、それは厳禁です。自分が話していることを、相手がよく聞いていなかったら不愉快ですよね?そうすると、お客様はますます感情的になってしまいます。
なにか言いたいことがあっても、ここは粘り強く相手の話を聞きましょう。
続いて2つ目、謝罪です。
2.誠意を持って謝る
話を聞き終えて、先方の怒りの熱が少し冷めたかな、と思ったら即座に平謝り攻勢をかけます。
お客様のクレームの中には、あきらかにこちらのミスではない理不尽なものも多くありますが、だからといって迂闊に反論しようとするのは得策ではありません。
とりあえず謝罪するのが、もっともうまく場を収める方法でしょう。
また、電話口では顔が見えないため、声だけで謝罪の誠意を伝える必要があります。小声でモゴモゴと喋るのではなく、はっきりとした口調で謝りましょう。
さらに、このとき気をつけたいのが、言葉遣いです。
一般的なビジネスマナーでは、「この度は、弊社の落ち度により多大なご迷惑をおかけ致しまして誠に申し訳ございません」などと言うのが望ましいかもしれません。
しかし、実際のクレーム対応でこのように杓子定規な言葉はかえってNGとなることも少なくありません。
なかには、「どうもすいませんでした!」と、電話越しでも頭を下げて謝る方が誠意が伝わったとして納得される方もいらっしゃいます。
お客様や、その時の空気で使い分けてみましょう。
2の補足:怒りの矛先をずらす
また、謝りながら怒りの矛先を、巧妙に変えていくこともテクニックのひとつです。
例えば、メーカー製品の販売で初期不良が起こった場合、責任は営業個人ではなくメーカー側にあります。
そのような場合は、メーカーに責任があることをさりげなくアピールしつつ、お客様の立場に立った発言をします。
例えば・・・
弊社の方からしっかりとメーカーの人間を叱っておくために、話をまとめさせてもらいたいんです。
と、こんな感じですね^^
責任の所在を明確にして、それをお客様にわかっていただくのは、とても大事なことです。
「お客様と一緒になってメーカーに怒る」という構図を作れば、それ以降は、自分に怒りが向けられることはありません。
これが出来るようになれば、クレーム対応は一歩上達ですよ(#^.^#)
次は、3つ目の原因と対策を伝える、です。
3.思い当たる原因と対策を伝える
誠意を持って謝り、相手の怒りを鎮めたら、
新人のうちは、その場で判断できないことも多いかと思います。そのような場合でも、電話を保留にして上司から指示を仰ぎ、受けた電話の中で必ず処理します。
わからないからといって、原因究明のために電話を切ってしまうと、再度連絡するまでの間、お客様はモヤモヤした気持ちのまま待たなければならなくなります。
そうすると、やっとの思いで鎮めた怒りが再び爆発するおそれがあります(;゚Д゚)
原因と対策は、クレームの核心部ですから滑舌よくハキハキと喋ります。
相手の怒りに圧倒されたあとは、声が小さくなりがちですがここは踏ん張りどころです。しっかりとした口調で自信をもって話しましょう。
また、相手の怒りが鎮まってからはやや大きめの相槌を意識して、相手の言葉を噛み締めるように返事をしましょう。
そうすることで、しっかりと考え、一生懸命対策を練っているという印象を与えることができます。
最後は、4つ目の謝罪訪問です。
4.当日中に謝罪訪問
あたりまえのようで、意外とできないのが、
クレームを受けたその日のうちに謝罪に行くことで、こちら側の誠意を伝えることができます。
別に、その日中に問題解決が出来ている必要はありません。
中には問題解決まで日数を要する話もあるかと思いますが、そういった場合でもお客様に報告し、問題解決までの段取りを改めて説明します。
簡単なことのようですが、怒られることを恐れて訪問を先延ばしにしたり、問題が解決してからにしよう、という思いから放っておいて、お客様の信用を失うことが少なくありません。
一人で行くことが不安な場合は恥を恐れず、上司に同行してもらうのがいいですよ。
こんな時のための上司でもありますし(# ̄v ̄#)ニヤリ
特に強面の上司が一緒に頭を下げてくれる場合、先方も面食らってあまり文句を言わないことがあったりします。
メーカー側のミスの場合、メーカーの人間を伴って謝罪に行くのもひとつの手ですね。
さいごに
営業のクレーム対応でした!
クレーム対応はとても大変な仕事です。
自分のミスで怒鳴られるのは辛いですがまだマシで、自分のミスではないことで叱られることもありますよね。
前任者がミスをしたまま退職したり、メーカーや外部業者がミスをしたり、お客様がミスをしていたのに責任を押し付けられたり(ノД`)・゜・。
色々なことがあるかと思います。
しかし、どんなことが原因であっても、クレームを最初に受けて適切に処理することは営業の大切な役割です。
ここでお客様の立場に立って、テキパキと対応できれば、お客様からさらに信頼されることもありますので、逆にチャンスだと思い、クレーム対応にのぞんでみてくださいね。