老後の社会保険料の金額はいくら?健康保険と介護保険は?

老後に必要な社会保険料の金額は

うちはわりと田舎なので、町内の集まりがちょこちょことあり、参加しているご年配の方と話をしていると、生活資金とかお金に関わる話になることがあります。

健康保険の値段が高くて大変やわ!
とか、
「ワシらはまだ良いけど、今後の人らは年金も少なくなるやろうな~、国からもたくさん引かれるしなあ」
などなど・・・少しご立腹&悲観的です(^^;

しかしそれもそのはず、現在の社会情勢を見ると、今後は、年金もどのくらいもらえるのか、どんな出費があるのか、そのためどのくらい貯金しなきゃいけないのか、老後の生活に不安をビシバシ感じてしまいます。

ハッキリ言って超不安( ̄▽ ̄)

政治家の先生方、しっかりして!国民は不安を抱えています!と叫んでもしょうがないので、しっかりと私達はサバイバルしていきましょう。

というわけで今回は老後の出費のうち、「社会保険料」に注目して、どれくらいの金額になるのかご紹介しますね。

老後に徴収されるお金は?

お金をイメージする老人

まず、社会保険料について具体的な話の前に、老後の支出のうち、主に国から徴収されるものを確認してみましょう。

もらえる年金から、様々な費用が国から徴収されていきます。どういったものが徴収されるのか一覧にまとめました。

国から徴収される支出
  • 所得税
  • 復興特別所得税
    東日本大震災の復興財源として2013年より2037年まで徴収されます。
  • 住民税
  • 固定資産税、都市計画税
    土地や建物を所有している場合
  • 自動車税
    車がある場合
  • 国民健康保険料
    社会保険の1つ、病院で病気やケガの時に3割負担などで診療が受けられる、健康保険ですね。
  • 介護保険料
    こちらも社会保険の1つ、介護が必要な状態になってしまった場合に、介護サービスを受けるための保険です。

なかなかたくさんの種類を徴収されます(^_^;

上記にあげた中で、「国民健康保険料」と「介護保険料」が社会保険料とされているものです。

今回の本題であるこの2つの支出は、は収入によって保険料が変わります。次で徴収される金額を詳しくみていきましょう。

介護保険の被保険者は2種類

社会保険料は、年収によって徴収額が変わります。さらに、年齢によって国民健康保険料と介護保険料の徴収方法が違います。

介護保険料は、65歳以上になると国民健康保険料と介護保険料が別々に徴収されますが、40歳から64歳の間は、国民健康保険料の中に介護保険料も組み込まれていて、一緒に徴収されることになります。

介護保険の徴収方法は2種類
  • 第1号被保険者:65歳以上
    国民健康保険料と介護保険料は別で徴収
  • 第2号被保険者:40歳から64歳
    国民健康保険料に介護保険料が含まれる

慣れないと、ちょっとややこしいシステムで、分かりにくいですよね。もう少し、わかりやすくしてほしいものです(^^;

それでは、介護保険の第1号被保険者である、65歳以上の方の国民健康保険料と介護保険料が具体的にいくらかかるのかその計算方法をみてみましょう。

老後(65歳以上)の国民健康保険料の計算方法は?

健康保険

国民健康保険料の金額は、ご本人の所得や世帯の住民税課税状況、さらに各自治体によって違いますので、今回は神奈川県横浜市のケースを用いて計算します。

計算方法は、もっとシンプルに全国で統一すべきだと思うんですけどね(^^;

まず、保険料は「所得割額(しょとくわりがく)」と「被保険者均等割額(ひほけんしゃ きんとうわりがく」の合計金額となります。

「所得割額」とは、「基準総所得金額(きじゅん そうしょとくきんがく)」に保険料率を掛けた金額で、「被保険者均等割額」は被保険者の人数に応じて保険料率を掛けた金額です。

うーん・・・

難しい言葉ばかり出てきました。

要は計算に2パターンあり、それぞれを合計しますよ、ということです。ひとつずつ紐解いていきましょう!

健康保険:所得割額の計算方法

まずは所得割額の計算方法です。

「基準総所得金額」=「所得金額」-「市民税の基礎控除額33万円」

まず、所得金額とはすべての収入から経費を差し引いた金額です。

サラリーマンなどの給与所得者は給与基礎控除額(きゅうよ きそこうじょがく)を差し引いた金額で、源泉徴収表の「給与所得控除後の金額」のところの金額になります。年金所得者や個人事業主の場合、確定申告書の「所得金額の合計」のところが所得金額の数字となります。

その所得金額から、33万円を引いた金額が「基準総所得金額」になります。

一例としてざっくりですが・・・

  • ご主人→厚生年金で年収200万円
  • 奥様→国民年金で年収80万円

というご夫婦を基準に計算します。

  • ご主人の所得金額200万円-33万円=167万円
  • 奥様の所得金額80万円-33万円=47万円
167万円+47万円の合計金額214万円が「基準総所得金額」です。

ここから横浜市の場合は、

  • ①医療分保険料率6.43%
  • ②支援分保険料率2.02%

それぞれを掛けたものの合計が「所得割額」の金額になります。

先ほどのケースの場合

  • 214万円×6.43%=137,602円
  • 214万円×2.02%=43,228円
この合計額なので、180,830円になります。

なかなかの出費ですね。

続いて被保険者均等割額の計算方法です!

健康保険:被保険者均等割額の計算方法

被保険者均等割額の計算方法は、被保険者の人数に応じて保険料率を掛けた金額でしたので、上記のモデルケースを使って話を進めると、被保険者の人数はご主人と奥様の2人になります。

均等割額は2種類ありますので、先ほどと同じように計算します。

均等割額
  • 医療分保険料:31,740円
    医療給付費分保険料で、国民健康保険被保険者の医療給付費用などについての保険料です。
  • 支援分保険料:10,170円
    後期高齢者支援金分保険料で、後期分とも呼ばれます。後期高齢者医療制度の被保険者の医療給付費用を支援するための保険料です。

この2つの「均等割額」に対しそれぞれ2(人数分)を掛けていきますと・・・

その合計金額83,820円が被保険者均等割額になります。

さあ、合計すると?

老後の健康保険:金額はいくら?

老後

それぞれ求めた、180,830円と83,820円を足した合計額264,650円が、国民健康保険料の年額になります。

モデルケースの健康保険料
  • ご主人→厚生年金で年収200万円
  • 奥様→国民年金で年収80万円

国民健康保険料の年額:264,650円

うーん…。年収に対してかなり高い印象ですね…。2人なら海外も行ける額です(涙)

モデルケースのご夫婦ですと、夫婦での年収が280万円なので、年収のうち9.5%ほどが国民健康保険料になる計算です。

計算式をみてもさっぱり…という場合に、世帯年収別の独身世帯と夫婦世帯の国民健康保険料について目安を載せておきますね。

国民健康保険料の目安
  • 年収200万円
    独身世帯→210,910円(年収の10.5%)
    夫婦世帯→252,820円(年収の12.6%)
  • 年収300万円
    独身世帯→295,410円(年収の9.8%)
    夫婦世帯→337,320円(年収の11.2%)
  • 年収400万円
    独身世帯→379,910円(年収の9.4%)
    夫婦世帯→421,820円(年収の10.5%)
  • 年収500万円
    独身世帯→464,410円(年収の9.2%)
    夫婦世帯→506,320円(年収の10.12%)

以上が国民健康保険料の計算方法と年収、世帯別の目安についてです!

老後(65歳以上)の介護保険料の計算方法は?

65歳までは健康保険料として一緒に計算されていた介護保険料も、65歳以上では別々での計算式になります。

各自治体によって内容は違いますが、所得金額に応じて、段階別に分かれている負担割合を基準額に乗じて計算します。

こちらも神奈川県横浜市のケースで計算すると、平成27年~29年度の基準額は71,880円で、所得金額に応じて13段階に分けられた負担割合を乗じた形になります。

例えば、先ほどの夫婦と同じように

  • ご主人→厚生年金で年収200万円
  • 奥様→国民年金で年収80万円

という夫婦を基準に計算します。

夫婦での所得金額280万円は「第9段階(所得金額が250万円以上350万円未満)」に分けられていて、負担割合は1.55になります。

71,880円×1.55=111,410円が介護保険料の年額になります。

この金額は、独身世帯も夫婦世帯も特に年収が変わらないのであれば変わりません。

こちらも先ほどと同じように年収目安を載せておきますね。

介護保険料の年収毎の目安
  • 年収200万円→91,280円(年収の4.5%)
  • 年収300万円→111,410円(年収の3.7%)
  • 年収400万円→121,470円(年収の3.0%)
  • 年収500万円→140,880円(年収の2.8%)

となります。

年収や世帯によってばらつきはありますが、大体年収の15%ほどが社会保険料と考えておくと、今後役に立つかもしれません。

さいごに

以上が、老後の社会保険料の金額でした!

なお、各自治体によって社会保険料の金額は違いますので、詳しくは各自治体のHPやお問い合わせでご確認くださいね。

・・・なんでバラバラやねん。面倒極まりないわ(心の声)

国民健康保険料ほどではないですが、介護保険料もかなり負担になっちゃいますね。。。必要経費とはいえ、なかなかなボリュームということがわかりました!

やはり、老後に備えた貯蓄は大切なようです(^^;

良かったらこちらもご参考まで。

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