先日、ブログの読者さんから、こんな質問を
いただきました。
「投資信託って分配金ありと、なしがあるけど、
どう違うの?どっちがお得なの?」
「調べてみると、分配金なしの方がお得そうだけど、
分配金ありの投資信託も、かなり売れているみたいだし・・・」
「わかりやすく教えて~(≧_≦)」
というものでした。
そこで、投資信託の分配金ありとなしではどっちがお得なのか?
その理由も一緒に、ご紹介したいと思います^^
投資信託は分配金なしがオススメ!
投資信託には、次の2つのタイプがあります。
- 分配金があるタイプ
毎月や半年、1年毎にお金が支払われる - 分配金がないタイプ
解約するまでお金は支払われない
これってどちらが良いのでしょうか?
毎月、口座に入金される分配金ありは、
けっこう魅力的に見えます。
「老後の年金の足しに良いかも~♪」
なんて思えたりもします。
でも、お金を増やす!という場合なら、
断然、分配金がないタイプがオススメです。
次で、その理由を見てみましょう^^
分配型のデメリット!分配金ありがおすすめできない理由!
分配型の投資信託がおすすめできない理由は、
いくつかあります。
それらに共通しているのは、
分配金を配ることは資産運用にはマイナス、
という点です。
収益で見ると、同じの利率だったらこうなります。
ではどうして、このようになるのか?
次の2つの理由があります。
- 複利の効果が狙えない
- 分配金は利益が出ていない時も支払われる
では、それぞれ見ていきましょう!
複利の効果が狙えない
せっかく資産運用をするわけなので、
効率良く増やしたいですよね?
それなら、複利の効果を活用するのが一番です。
複利は、増えたお金を元手に組み込んで、再投資!
また増えたらそれも元手に再投資!
を繰り返します。
複利については、以前に詳しくまとめました。
確定拠出年金と退職金の違いは?複利の凄さとは!!この複利ですが、あなどれないんですよ~。
アインシュタインも「人間の最大の発明は複利だ」と
言ってますしね^^
この複利に対して、再投資しない場合は単利と呼びます。
では、それぞれ分配金ありなし(単利と複利)で、
実際に計算してみましょう。
- 元金100万円
- 年利3%で運用
- 分配金は毎年3万円
- 税金は20%
- 20年間運用する
1年で3%なので、1年後103万円になる計算です。
その増えた3万円を分配金としてもらいます。
- 分配金:(毎年3万円-税金6千円)×20年=48万円
- 税金:6千円×20年=12万円
20年後には、元本は100万円のままで、
単利で48万円のリターンが得られました^^
続いて、分配金なしの場合です。
3%の利益分を再投資しました。
- 元金100万円
- 年利3%で運用
- 分配金はなし
- 税金は20%
- 20年間運用する
1年で3%なので、1年後103万円になる計算です。
- 1年後、100万円⇒103万円になりました
- 2年後、103万円⇒106万900円になりました
- 3年後、106万900円⇒109万2,727円になりました
- ・・・
- 20年後、180万6,111円になります
- 税金:(180万6,111-100万)×20%=16万1,222円
20年後には、複利で64万4千円分のリターンが得られました^^
単利では48万円で、複利では約64万円でした。
3年目までだと、単利の時より2,727円増えているだけですが、
20年後は、16万円の差。
大きいですよね~( ´∀`)
投資金額が大きくなると、さらに差も大きくなりますので、
分配金なしの複利運用が、おすすめなんですね。
続いて、分配金は、利益が出ていなくても、
支払われますが、それは元本そのものなんですよ~
というお話です。
分配金は元本なの!?利益が出ていない時ももらえるけど・・・
毎月、お金が振り込まれるのって、なかなか素敵です( ´∀`)
ただ、それが元本を取り崩しているだけだったら、
どうでしょう?
せっかく資産運用をするために、投資したのに、
それを小分けにして、返してもらっているだけだとしたら・・・
利益が出ていない時も、分配金は支払われますが、
この時の原資は、元本の一部です。
元本を取り崩して、受け取っているだけになります。
なので、この時の分配金のことを、元本払戻金※と言います。
※以前は、特別分配金という名称でした。
なんだか本末転倒ですね(^^;
元本を取り崩した分、基準価格と呼ばれる、
投資信託自体の値段も低くなってしまいます。
では、分配金ありの投資信託は、
どんな時も使えないのでしょうか?
こちらも見てみましょう。
じゃあ分配金があるタイプの投資信託はダメなの?
資産を効率良く増やすという点では、分配金があるタイプは、
上記の通り、向いていません。
しかし、年金生活をしている高齢者の方で、
生活費の足しにしていきたいなどの理由がある場合は、
需要がありました。
「あります」でなく、過去形なんです。
なぜなら今は、「投信自動売却サービス※」があります。
これは、毎月など、あらかじめ決めた期間ごとに、
投資信託の一部の決めた金額を、自動で売却していくサービスです。
その売却分のお金を、定期的に受け取ります^^
長い間運用してきた投資信託を、定年退職後も運用しつつ、
このサービスも利用する、という使い方も良いでしょう。
SBI証券が、取扱い投資信託も多く力を入れているようです。
手数料は、無料のものもあり、分配金アリの投資信託よりも、
安くなっていることが多いため、こちらを利用する方が、
お得度は高いと言えます^^
まとめ
資産形成をするなら、分配金のないタイプ!
というお話でした^^
理由は、次の通りです。
- 分配金は再投資した方が複利効果が狙える
- 分配金には税金がかかる
- 利益が出ていない時は取り崩しているだけ
また、ある程度は長期で運用しつつも、
定期的にお金を引出したい、という場合には、
投信自動売却サービスがオススメですよ^^
というお話でした。
読んでいただき、ありがとうございました。