イスラム国(IS)とは?簡単にわかりやすく!

イラクやシリアで、イスラム教スンニ派の過激集団イスラム国(ISまたはISIS)が、暴れまわっています。

ISは、アメリカ人のジャーナリストを殺害して、その残虐な映像をYoutubeで配信しました。

<追記:2015/2/2>
日本人も2名殺害されました。
謹んで、ご冥福をお祈り致します。


その残酷な行為に対して、国連も人権侵害を強く非難しています。

また、イラクの都市に侵攻、制圧し、首都のバグダッドに迫る軍事力の高さも、ただのテロ集団とは違う印象です。

アメリカは、そういったテロ活動や残虐行為に対して、「もう許せない!」となり、空爆を行うことを決断しました。

しかし、シリアの内戦の時に、欧米が支援していたのは、こういった組織だったと思うのですが・・・

今回は、イスラム国とは?何なの?になります。

イスラム国(IS)とは?国家?

Flag_of_the_Islamic_StateCopyright © 2006 Flag of the Islamic State by Illegitimate Barrister


イスラム国とは、イスラム教スンニ派の過激派組織の名称です。

組織の名称なのですが、イスラム国という名前の通り国家の樹立も宣言しています。

しかし、イスラム教の社会の中でも、国際社会の中でも、当然、国家として認められてはいません

自分達で言っているだけ、という状態ですね。


当初は、「イラクとシャームのイスラーム国」という名称でしたが、2014年6月29日に国家樹立を宣言した際、「イスラム国」に改めました。

日本のニュースでは、当初「イラク・シリア・イスラム国」という名前で、現在は「イスラム国またはISまたはISIS」と呼ばれていますね。


ちなみに、イスラム教を信仰するエジプトでは、イスラム国という名称を、他国の報道機関に、

イスラム国という名称を使うのはやめて!

と、呼びかけています。

イスラム教に対して、悪い印象が拡がるのを防ぐため、だそうです。

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イスラム国(IS)のトップは誰?

この過激派集団イスラム国のトップは、自らをカリフ※と名乗る、アブ・バクル=バグダディという人物です。

※カリフは、預言者ムハンマドの後継者とされ、ハリーファとも呼ばれる、イスラム世界の権威者の称号


ただ、イスラム社会を含めた国際社会で、バグダディを、カリフとして承認する動きはないです。

こちらも、国の樹立宣言と同様、言っているだけ、という状態ですね。

では、中東のどこを活動拠点としているのでしょうか?

イスラム国の活動拠点は?

Territorial_control_of_the_ISISCopyright © 2014 Territorial_control_of_the_ISIS by Joan301009


赤色が支配下にある地域です(記事を書いた2014年9月現在)。

イラクとシリアにまたがる、広大な地域を支配しています。

イラクからのアメリカ撤退後のゴタゴタ、シリア内戦での混乱の中、急速に支配地域を拡大しています。

その支配地域は、イギリスの国土面積とほぼ同じだとか。

かなり、広大ですね。

追記:2017年6月30日

イラクから、「イスラム国は終わった」という声明が出されました!

~引用ここから~
イラク首相「イスラム国終わった」 モスルの礼拝所奪還
2017/6/30

 【パリ=飛田雅則】イラク軍は29日、過激派組織「イスラム国」(IS)が支配してきたイラク北部モスルにある礼拝所「ヌーリ・モスク」を奪還したと発表した。これを受けてイラクのアバディ首相は「ISという偽りの国家は終わった」との声明を出し、モスル全域の完全制圧へ自信を示した。イラク最大のIS拠点だったモスルの奪還作戦は最終局面を迎えた。(後略)

出典:日経新聞HPより
~引用ここまで~


しかも、ただ支配しているだけではありませんでした。


テロ組織に支配されている地域って、どんなイメージですか?

マシンガンを持ったテロリストが、荒廃した街中を練り歩き、住民は難民になって逃げるか、ひっそりと隠れる・・・(( ;゜ Д ゜))

といったイメージでした。

でも、少し事情が違うようです。

次で、そのあたりを見てみましょう。

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イスラム国の目的は?他のテロ集団と違う部分

イスラム国の目的は、預言者ムハンマドの後継者である、カリフ(という称号)が率いる、イスラム国家の樹立です。

すべてのイスラム教徒の忠誠を求めている点からも、イスラム世界を統一したい、と考えているようです。


ただ、こういう組織は、国家の樹立だー!とか、アメリカを倒すぞー!とか、大きいことは、けっこう言いそうではあります。

どのあたりが、ただのテロ組織と違うのでしょうか?


それは、本当に国家の樹立を模索している点です。


「新しい国家?テロ集団が、そんなの無理でしょう?」って私も思いました。


しかし、調べている内に、その考えは変わりました。

イスラム国は領土に対する目標があり、支配地域についても効率よく統治しようと、試みているようです。

~引用ここから~

焦点:次世代見据えるイスラム国、シリア北東部で「国家モデル」構築

【2014/09/05 ロイター】

シリア北東部の砂の平原にある町々では、イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」が、市民生活に深く入り込んでいる。頭部切断などの残虐行為で恐れられる同組織だが、こうした場所では電気や水の供給のほか、銀行や学校、裁判所、礼拝所、パン屋に至るまでが彼らの手によって動いている。

(後略)
~引用ここまで~


インフラの提供・管理から、銀行に学校、裁判所まで。。。

さらに母子家庭への手当を行ったり、戦闘員にはシリアの北東部で暮らすには十分な給料も、支払われているようです。

こういった資金源は、油田を支配下に置いていて、原油の販売や、住民への課税、密輸などで、1日に約200万ドル(2億円超)の資金を集めているとされています。


イスラム国は、支配地域からの資金を得ている状況のため、欧米諸国の経済制裁では、弱体化させる方法はとりにくいようです。


また、上記の記事の中で、印象的だったのは次の部分です。

~引用ここから~

戦闘員の1人は「3日おきに少なくとも1000人は迎えている。宿泊施設は聖戦戦士であふれており、彼らを受け入れる場所が足りなくなっている」

~引用ここまで~


ハイペースで人数が増加しているということは良い待遇を得られる、ということだと思います。

とはいえ、見せしめに人間の首を切るような組織に入りたいなんて、まったくもって意味不明ですが・・・

<追記:2015/2/2>
実際には、その残虐性についていけず、脱走を試みる兵もいるそうです。


とにかくイスラム国はかなりの規模にふくらみつつあり、ただのテロ集団だと、あなどることはできない雰囲気です。

欧米からもイスラム国へ参加する志願兵が

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イスラム国の思想に賛同した、若いテロリストや貧困層が、欧米などからも流入しているようです。

実際に、イギリスのキャメロン首相は、英国籍の組織員は少なくても500人はいる、と発言しています。

フランスでも、ベルナール・カズヌーブ内相が、フランス国籍を持つ900人ほどが、イスラム国の兵士とともにいる、と発言しています。

また、世界中の裕福なイスラム教の信者からは、支援金が寄せられることもあるそうです。

これらは一部の動きで、実際に欧米諸国も勢力の拡大を懸念し、多国籍軍の編成も検討を始めました。

追記:2017年6月30日

その後、シリアを援助するロシアが空爆に参加したことで、イスラム国は徐々に追い詰められていきます。

次で、有名なアルカイダとのつながりを見てみましょう。

イスラム国とアルカイダの関係は?

過激派ということで、有名な国際武装組織である、アルカイダとの関係が、気になりました。

やはり関係があるのでしょうか?

~引用ここから~

アルカイダがインドで新部隊結成、「イスラム国」をけん制

【2014/09/04 ロイター】

国際武装組織アルカイダの指導者であるザワヒリ容疑者は3日、インドで新部隊を結成することをビデオ映像を通じて明らかにした。
(中略)
容疑者はさらに、タリバンの最高指導者オマル師への忠誠を改めて表明。イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」をけん制した。

~引用ここまで~


もともとは、アルカイダ系の関連組織から派生し、過去は関係があったようですが、現在は協力関係にはなく、むしろ敵対しつつあるようです。

過激派同士で対立すると、激しそうですね(^^;

さいごに

イスラム国についてでした。

イスラム国は、SNSを利用している点も、最近のテロリスト集団という印象がしますね。

日本向けのツイッターもしているようで、話題のツイートを適当につなげてつぶやいているらしく、内容がめちゃくちゃで、ちょっとした話題にもなっているようです(笑)


しかし1年前は、シリア情勢が緊迫していたと思ったら、今度は・・・中東の地域は、まさに火薬庫のようです。

<追記>
悲しい事件が起こりました。

イスラム国の日本人人質事件について
先日、当ブログを読んでくださったかたから、 メッセージをいただきました。 内容は、イスラム国による日本人の人質事件 についてです。...

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コメント

  1. 最近失恋しました。 より:

    日本は、狙われる恐れはありますか?

    • オトメンパパ より:

      コメントありがとうございます。

      相手はテロリストですので、可能性はあるでしょう、としか言えません・・・
      すみません。
      ただ、日本は地理的に離れている点から、少ないと思います。

      可能性としては、身代金目的の邦人の誘拐が多いのではないでしょうか。

  2. アメリカさん より:

    ISを作ったのはアメリカですか?
    当初バグダディはアメリカが支配する施設に収容されていたといいます
    その施設でISの元となる人脈を築いたそうで
    あまりにもきな臭くないですか?
    アメリカの当初の予想を超えてISが大きくなり手に負えなくなっただけでは?

    • オトメンパパ より:

      > アメリカの当初の予想を超えてISが大きくなり手に負えなくなっただけでは?

      同感です・・・

    • 通りすがり より:

      一括りにアメリカと言っても、人種のサラダボウルと呼ばれる国です。
      内政は、日本と異なり、一枚岩と言い難い。各派閥を支持する力が本当はどこから湧いているのか、明らかにするのは容易でありません。いわゆる白人同士でも開拓時代の名残として、差別はせずとも区別が許容されるような面さえあります。

      経済的には先進国とは言われても、逐一説明しないと分からないので、日本は単一民族国家の国際感覚が養えていない国と欧米に指摘されてしまう。欧米だって、何でもハッキリ言ってくれるわけではないのですよ。特に外交では裏読みして配慮する気があるのか、推し量るような駆け引きくらいサラリとやります。

      一方、中国は派閥争いに加えて、常に陸続きの異国からの防衛も検討していた歴史を持っています。知識層に限れば、肌感覚で話せる良さは、日本よりはるかに上です。

      他国を見るにあたり、その国の歴史を前提とする思慮深さくらい、持ち合わせてみてはいかがですか。アメリカという拙い括り方に、喜ぶのは誰でしょうか。

      • オトメンパパ より:

        なるほどですね。
        無駄にロシアを責める人達と、現実を見て、ロシアと関係を築こうとする人達もいますしね。
        日本からすると後者が主流になってほしいものです。。。
        今は前者が主流のようですが・・・

        コメントありがとうございます。