デフレスパイラル!脱却できるの?その方法は?

デフレスパイラル!脱却できるの?その方法は?

デフレスパイラルとは、デフレによる良くない影響がらせん階段のように連鎖的に続きながら景気が縮小し、それが継続する現象でした。

フウクマ

日本では長い間デフレが続いているんだよね?

うん。日本はもう20年もデフレが続いていて、経済成長のためにデフレからの脱却がとても重要とされているんだ。

パパクマ

この恐ろしいとも言えるデフレスパイラルから脱却するには、どのような方法があるのでしょうか?

今回はこのデフレスパイラルの脱却方法について見ていきたいと思います。

デフレスパイラルからの脱却方法は?

デフレスパイラルには連鎖的に不景気になりやすい経済状況がらせん階段のように続く、という特徴がありました。

お金がないデフレスパイラルとは?その意味は?原因はコレ!

デフレスパイラルを図で見ると、次のようになります。

デフレスパイラル

このデフレスパイラルの脱却には、らせんの流れのうちのどこかでデフレスパイラルに強制的にストップ、歯止めをかけてやる必要があります。

しかし、これには多額の費用と、損得勘定抜きでやる必要があります。

フウクマ

それなら誰も歯止めをかけることなんて、できないんじゃあ…

そうなんだ。個人や民間企業ではとてもできないことだよ

パパクマ

フウクマ

個人や企業ができないということは、

うん、国の出番だね。

パパクマ

デフレスパイラルから脱却するために、国がいくつかの金融政策や公共投資などを組み合わせて実施します。

例えば、収益が減少した企業は設備投資を行いませんし、人を新しく雇うこともしません。これを、国が公共投資として企業に仕事を発注して収益を増加させ、設備投資を行う余裕が持てるようにしたり、人を新たに雇えるようにするわけですね。

しかし、金融政策や公共投資だけでは足りません。なぜなら今までの日本も日銀の異次元緩和やゼロ金利政策や公共投資は行なってきています

デフレスパイラルの脱却に大切なこと
大切なのは、それらの良い効果を増税などで打ち消さないこと、です。

どういうことかというと、日本は良い政策を行なっている反面、消費税を何度も何度も増税していて、少し景気が上向いてもすぐにその効果を増税が打ち消してきましたので、デフレからは脱却できておらず、20年もデフレが継続しています。

そのことを念頭におきつつ、デフレスパイラルから脱却するための方法を見ていきましょう。

デフレスパイラルからの脱却!公共投資

道路

減ってしまった民間からの発注の代わりに、国が公共投資で民間企業に発注を行います。

建物を作ったり、橋を建設したりするわけですね。
有効需要の創出

東北の震災の復興など、最高ですね(^▽^)
国民の安全に直結しますし誰も反対しませんのでスピーディーに進みます。

今なら日本各地で老朽化した公立学校や病院のブロック塀の耐震強化工事、道路や橋を修繕するのも良いと思います。もちろん、ハコモノと批判される無駄なものにならないように、公共投資の見極めも大切ですが。

これは、税金で対応できる国家にしかできないんだよ。

パパクマ

公共投資がもたらす良い影響
公共投資を請け負った企業は仕事が増えたことで、従業員を雇うでしょうし、関連企業や下請け企業に発注して協力を求めます。

さらに、新しくショベルカーなどの重機やトラック、工事用機械なども購入したりするかもしれません。古いコンピューターシステムも刷新するでしょう。

つまりデフレスパイラルの、

  • 企業収益減少
  • 投資減少
  • 失業率増加

の部分を強引に、企業収益増加、投資増加、失業率減少に変えるわけです。

そうすると、その企業で働く人の給料も少しずつ上がります。
個人所得の増加

給料が上がれば家計が楽になりますので、少しは贅沢できるようになりますよね(消費も拡大)(#^.^#)

公共事業を国が発注した結果、企業の収益、個人の所得が増加すれば国に納める税金も増え、国の収入は上がります。
同時に失業者も減り、国の失業保険などの支出も減ります。

デフレスパイラルからの脱却!金利引き下げ

日銀による金融緩和で金利の引き下げを行います。銀行の金利を下げてお金を借りやすくする金融政策も、デフレからの脱却に大きな効果があります。

日銀の金融緩和とは?内容は?わかりやすく!

金利が5%なら、10億円借りると1年間の利子が5,000万円です。
金利が1%なら、10億円借りると1年間の利子が1,000万円です。

フウクマ

金利が低いとお金を借りやすくなるね!

金利が下がれば、企業はお金を安く借りて設備投資や人を雇い、さらに活発に企業活動を行えますし、個人は家や車などの大きな買い物をしやすくなります。

デフレスパイラルからの脱却!日銀の量的緩和

日本銀行

でも、日本のように長い間ゼロ金利と呼ばれる低い金利が続くと、それより引き下げようがありません

そこでさらに日銀は、量的緩和を行います。

量的緩和は、金融緩和よりもさらに出回るお金の量を増やす金融政策です。お金の出回る量が増えると、デフレとは逆のインフレになりやすく、物価を押し上げる効果があります。

具体的な方法を、当ブログの過去記事から引用します。

~引用ここから~
民間銀行が過去に購入した日本国債を、日銀が買い取ります。国債の代金は銀行に渡されますが、実際に現金を用意して払うわけではありません。
帳簿上、代金を払ったことにして銀行に渡します。この時の日銀が払う代金は、無から生み出されます

こうして銀行に渡された(増えた)お金は、銀行から融資などにより市中へ出回ることになります。
この結果、市中の金利は下がり、お金の流通量も増加します。
~引用ここまで~

量的緩和については、詳しくこちらに書きましたので良かったらどうぞ^ ^

ガッツポーズする建築士量的緩和とは?日本一わかりやすく解説することにチャレンジします!

デフレスパイラルからの脱却方法まとめ!

こうして、国による政策でデフレスパイラルの良くない現象をどこかで止めることで、デフレスパイラルから脱却していきます。

その結果こうなります。赤文字が国の政策です。

デフレスパイラルからの脱却方法
  • 公共投資で有効需要創出!
  • 企業の収益が増えるので従業員を増やし、新社員をとるので失業者が減る(失業率減少
  • 金利引き下げ、量的緩和!
  • 企業の設備投資・新商品の開発などが増える(投資増加
  • 従業員の給与が増える(所得増加
  • 家計は節約を行い、個人の消費が拡大(消費拡大
  • モノが売れる(消費拡大
  • モノの値段が下げ止まる・上がる(物価上昇
  • モノが売れた時の儲けが増えるので企業の収益が増える(企業収益増加
  • 失業者の失業手当や生活保護費が減る(国の支出減少)
  • 国の税収が増える(国の収入増加)

理論上はこうなります。国は儲かるかどうかは置いておいて、大きくモノやサービスを買うことができます。その結果、良い方向にまわりだすという理屈です。

シンプルに書いていますが、デフレスパイラルの完全に逆ですね(#^.^#)

ただし、ポイントは国民が「ああ、もう大丈夫なんだ。景気は回復したんだ」と安心できないと、「ヨシ、パーッと旅行にでも行くか!」とはなりません。ここが大事です。

いくら金利が低くてお金が借りやすくても、返さなくてはいけないからね。

パパクマ

同時に消費税の増税なんかしてしまうと、「金利が低くても増税分で帳消しだよ~(涙)」となります。

日本の現状
日本はずっとコレ。
なので景気は良くなっていません。

私自身、新車購入を考えていた時期に「ああ、消費税も高くなっちゃったし、まだ今のクルマを乗り続けよう」と実際に思い、購入を見送ったことがあります。

さいごに

デフレスパイラルの脱却方法でした。

フウクマ

早く、日本がデフレから脱却して欲しいね

しかし、残念ながら日本は消費税の増税を行い、公共投資や量的緩和のメリットを台無しにしてしまいました。消費税が増税されれば、「ヨシ!増税されたしどんどん物を買おうか!」とはなりません。実質の値上がりですから。

日本は残念ですが、まだまだ迷走するでしょう。

2 COMMENTS

ヤナイ

タローさま

コメントありがとうございます。

消費税を廃止してもらえると嬉しいのですが・・・(^^;

返信する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です