「県と州って、どんな違いがあるの?」
ニュースを一緒に見ていた長女が、ふと聞いてきました。
日本では地方を呼ぶ場合は県(都道府県)ですが、
アメリカでは州だったので、疑問に思ったようです。
「ああ~それはね・・・」
社会が好きになってくれるのを、嬉しく思う私は、
県と州の違いをわかりやすく、説明して教えました。
すると、なるほどー!と喜んでいたので、
納得できたようです(#^.^#)
法制度や文化の違いから、名称の違う地方の行政区画。
今回は、これらをわかりやすくご紹介しますね!
県と州の違いを一覧で
まず、県と州では何が違うのかを、スバっと言うと、
権限の大きさが全然違います。
ただし明確な定義は、国によって異なります。
「日本の県はアメリカの州に該当する」、
と言う場合は、便宜上そう言っているだけですね。
では、実際に何が違うのか、一覧で見てみましょう。
県 | 州 | |
---|---|---|
権限 | 小さく狭い | 大きくて広範 |
憲法 | 国(中央政府)と共通 | 国(中央政府)と共通の憲法と、独自の州憲法あり |
法律 | 国(中央政府)と共通※法律の範囲内で条例の制定が可能 | 独自に制定 |
税制 | 国(中央政府)と共通 | 独自に制定 |
軍隊 | なし | 州毎に軍隊を持つ |
イメージ | 国(中央政府)が地方を細分化して統治 | 小さな国が集まり、連邦制に加盟し、連邦国家となる |
外交 | 権限なし | 権限なし |
通貨発行 | 権限なし | 権限なし |
県と州は、似たような行政組織かと思ったら、
両者は全然違うことがわかります。
州では、法律どころか、憲法までが独自にあるんですね。
県は、国が管理しやすいように、細分化していって、
それを地方の行政組織としたイメージです。
地域に密着した行政を行いますが、その基盤と
なるような法律は、作成できません。
(法律の範囲内で、地方に適用される条例は可能)
州は、地方の行政組織ではあるものの、
大きな自治権を持った、1つの国のようなイメージです。
アメリカでは、合衆国憲法で禁止されていない限り、
独自の税制や法律を制定することが可能です。
外交権限や、通貨の発行権は持ちませんが、
財源や法律は、基本的に国に依存しないわけですね。
それぞれの州に州政府があり、その上に連邦政府があります。
さらに、州独自の軍隊(州軍※)まで持っているので、
まさに国(州)が集まっていって、大きな国(連邦)に
加盟しているイメージですね(#^.^#)
特別州とは?
インドネシア※には、ジャカルタ特別州があります。
特別州が普通の州と違うのは、
連邦政府の直轄地という意味があります。
これに似て、アメリカではワシントン・コロンビア特別区が、
連邦政府の直轄地区となっています。
いわゆるアメリカの首都、ワシントンD.C.ですね。
ちなみに、別でワシントン州という州があるので、
ややこしいのですが(^^;
おわりに
県と州の違いでした!
日本は国土が狭く、中央による管理がしやすい、
という背景もあるようです。
確かにアメリカは、国土が広大で、
中央による画一的な統治は難しいでしょうねえ(^_^;