「このロケットマン!」「気の狂った老いぼれ!」と、米朝のトップによる過激な発言の応酬が、日々ニュースで紹介されていますね(^_^;)
20年以上続く北朝鮮の核開発・ミサイル問題が、米国にトランプ大統領が誕生したこと、アメリカ本土にミサイルが到達するまで秒読み段階になったことで、最近とても騒がしくなっています。
アメリカを筆頭に国際社会からの非難を受けても、キツイ経済制裁を受けても、核開発を一向に止めない北朝鮮。どうしてそんなに核にこだわるのでしょうか?
どう考えても、損なのでは?(国益にならないのでは?)と思えてしまいます。
しかし、核開発を続行するのは、北朝鮮ならではのメリット(=理由)があるからですよね。
そこで今回は、なぜ北朝鮮は非難され孤立しながらも、核開発やミサイル実験を続けるのか?その理由をご紹介します!
北朝鮮が核開発を続ける理由(メリット)はコレ!
北朝鮮が核開発をする理由は、金政権の維持、アメリカからの安全の保証です。軍事先制攻撃をされないと言う保証が欲しいのです。
キム・ジョンウンは夜に安心して眠りたいですし、今後も自分の子や孫の金一族が、北朝鮮の王様でい続けたいのです。
北は、独裁国家であったイラクやリビアの指導者がアメリカ(欧米)に滅ぼされたのは、核兵器がなかったからだ!と考えています。
核兵器を所有している国同士は、直接戦争をしません。核を使えば敵国も核で応戦し、お互いが滅ぶことがわかっているからです。抑止力ですね。
そのため、北朝鮮は絶対に核開発をやめようとはしません。核さえ持てば、アメリカに軍事攻撃され滅ぼされることはない!という理由です。
同じ理由で、ミサイルの発射実験も完成するまで続きます。核があっても、アメリカ本土へ届かないと意味がないからです。
残念ですが、話し合いで北朝鮮が核開発をストップすることはないでしょう。
アメリカと北朝鮮が戦争したら中国は?
それでは、「話し合いで核開発を止めないなら、軍事行動も辞さない」という意味の発言が見られたトランプ大統領ですが、本当にアメリカからの軍事先制攻撃はあるのでしょうか?
または、北朝鮮もおなじみの「無慈悲な攻撃」や(笑)、「グアムを包囲射撃する計画を検討している」などの具体的な発言から、北朝鮮からの先制攻撃での戦争はあるのでしょうか?
このお話の前に、北朝鮮の同盟国である中国の立場を確認しておきましょう。米朝が戦争となると、北の同盟国である中国の動きは無視できません。
最近の北朝鮮の行動と米国の対応を見て、中国は次のように発表しました。
- アメリカが北朝鮮を先制攻撃した場合
中国は同盟に基づき北朝鮮の味方として参戦する。 - 北朝鮮がアメリカに先制攻撃した場合
中国は中立の立場をとる。(つまり北朝鮮の味方はしない)
最近、中国の言うことを全く聞かない北朝鮮に対して憎らしく思っている中国が、立場を明確にしました。
これで北朝鮮からの先制攻撃は完全にあり得ないことがわかります。
北から攻撃した場合は中国の味方も得られず、国際的な味方もおらず(ロシアは味方するかもしれません)、米国に徹底的に壊滅させられることがわかっているからです。
日本へのミサイル攻撃は?
日本へのミサイル先制攻撃も、同様にありません。
日米は同盟国ですので、日本がミサイルを打ち込まれたら、すぐに自衛隊と米軍が反撃します。この場合も同じように、北朝鮮は破滅しかありません。
アメリカの先制攻撃はあるの?
最近はややトーンダウンしていますが、もしかしてアメリカからの先制攻撃があるのか!?という時期がありました。
しかし、これもまずあり得ないでしょう。
理由は、アメリカと韓国側にも甚大な被害が予想されるからです。
北朝鮮が壊滅するまでの間に、韓国の国境付近に並べられた北のロケット砲や、無力化されなかったミサイルが韓国の首都ソウルや在韓米軍基地に向けて発射されます。50キロほどしか離れていない韓国の首都ソウルは相当な被害に会うと予想されていて、数十万人の犠牲者が出ると言われています。
そのためアメリカとしても、最近シリアにしたように簡単にトマホークミサイルを打ち込むことができません。北朝鮮のなりふり構わない反撃が無視できないためです。中国も参戦してきますので。
というわけで、アメリカからも先制攻撃をすることは、今のところありません。
先制攻撃の合図は米軍の家族の帰国
万が一米国が先制攻撃を行うことになった場合は、在韓米軍の家族をアメリカへ帰国させます。これがあった場合は、戦争の可能性が現実的になってきているとみなせます。
アメリカは、やる時はやる国ですから・・・
北朝鮮を非核化させる方法は?
そのためこの問題への対応方法としては、じっくりと経済制裁を続けることしかありません。効き目が疑問視されてはいますが、消去法で今はこれしかありません。
ただ、効き目抜群の方法があります。
それは石油の禁輸です。
日本も第二次世界大戦の前に、ABCD包囲網※という経済制裁で石油を禁輸されました。石油がないと、経済が完全にストップしますので、効果は絶大です。
これを行えばあっという間に北朝鮮は干上がるでしょう。何もできません。その石油の9割を中国に依存しているので、まさに中国は北の生命線を握っているわけですね。
しかし、中国は石油の禁輸を取る気配はありません。
というのも、中国から北朝鮮への石油のパイプは旧型で、石油の流れを止めるとロウが途中で固まり、復旧するときに莫大なコストがかかります。
また、中国が石油を止めても、ロシアが供給する可能性もあります。そうなった場合は、止めた意味がなく北にも恨まれ中国としての大きな役割を失うだけです。
という建前がありまして・・・
本音の理由は本気で北朝鮮の核開発を止める気がないからです。
中国としては、同盟国(北朝鮮)の核が自分のところへ打ち込まれることはないですし、北朝鮮はあの場所にこのまま存続してほしい※のです。もっと言うことの聞く指導者であって欲しいでしょうが(笑)
そのため、現段階では普通の経済制裁にかけるしかないのが現状です。
とはいえ、長期的な持久戦は無駄ではないと思います。かつての超大国ソ連も、アメリカとの軍拡についていけず経済が破綻しました。北朝鮮は小国ですので、今後もキツイ経済制裁を続けていけば、何年も核開発を続ける体力はないでしょう。
さいごに
北朝鮮が核・ミサイル開発を続ける理由でした。
戦争の可能性は言うほど高くありませんが、日本のすぐ近くで、まだまだ物騒な状況はしばらく続きそうですね。。。
久々の更新、待ってました!
北朝鮮の核開発にはこんな理由があったんですね。
にしても、やりすぎですよね。たださえ、お金のない国なのに……。
おお!更新を待っていてくれたのですか?
なんとも嬉しいお言葉です!!
本当にやりすぎですよね~
近々更新致します!
経済制裁で干上がることはないでしょう。何故なら大量の難民が中国、ロシア、韓国に流出し夫々の国の経済を逼迫させるからです。各当事国がこれを座視することはあり得ないでしょう。
y.tanakaさま、こんにちは。
私は経済制裁を本気でやれば、干上がると思います。各国が本気でやっていないだけですね。
> 何故なら大量の難民が中国、ロシア、韓国に流出し夫々の国の経済を逼迫させるからです。各当事国がこれを座視することはあり得ないでしょう。
本気で経済制裁できない理由の1つなのでしょうね。