こんにちは、日本と愉快な仲間たち(JAW)の管理人ヤナイです。
うう!今月もお小遣いがピンチだ(≧_≦)
日本ってずいぶん長い間、デフレと不況に悩まされています。
そのせいかわかりませんが、私のお小遣いもずっと低迷したままです。
働けど働けど、ちっとも暮らしが楽にならないので、石川啄木のようについぢっと手を見てしまいます。
このままじゃあ、我々国民は干上がってしまいますっ!
ということで、国の政策への期待も込めて(?)、今回は、日銀の金融緩和について、その内容や目的をわかりやすくご紹介したいと思います。
日銀の金融緩和とは?わかりやすく解説
日本銀行(日銀)は不景気になると、経済を安定させるために金融緩和(きんゆうかんわ)政策を行います。
フウクマ
金融緩和?ゆるめる政策なの?
そう!良いところに気がついたね。金融政策には緩和と引き締めがあるんだ。
パパクマ
金融緩和政策の1つは、金利の引き下げです。
金利が下がると、企業や個人がお金を借りやすくなって投資や消費として使うので、市中に出回るお金が増えます。その結果、経済が活性化します。
ちょうど水道の蛇口を緩めることで水がたくさん流れるように、お金をたくさん流そうとする政策ですね(^o^)
フウクマ
引き締め政策は蛇口を締める政策ね!
私も住宅ローンを借りる時、とても低い金利で借りることができましたよ^^
低金利で、実際に支払う額が家賃以下で買えるので家を買う気になっちゃいます。
この家が売れたことの日本経済への波及効果を考えてみると、ハウスメーカーも設計士さんも、不動産屋さんも司法書士さんも、大工さんもクロス職人さんも、売上げアップです。ハウスメーカーさんには下請け企業がたくさんありますし、大工さんなどの職人さんも複数人でお仕事をします。
関わる大勢の企業や人が儲かります(^▽^)
あ、銀行も金利で儲かりますね。そして、儲かった企業や人はそのお金を元手ぬさらに投資や消費でお金を使い、これらがぐるぐる回って経済が活性化します。
その結果、儲かった利益の一部が納税という仕組みで国へおさめられ税収アップ!国も豊かになる、という理屈です。
- 企業が設備投資をする
店舗や工場などの設備の充実や拡大 - 企業が人を雇う
人員を増やしてビジネスに取り組む、優秀な人を雇える - 個人が住宅や車を購入する
大きな買い物が増える
企業や個人がお金をたくさん使うことで経済を活性化させることが金融緩和の目的だね。
パパクマ
日銀は金利をどうやって下げるの?
それでは日銀はどのように金利を引き下げているのでしょうか?
日銀は貸出金利を下げるため、短期金融市場※1の金利を引き下げることと国債の買いオペ※2により、金利が下がるように誘導しています。
- ※短期金融市場
お金の貸し借りが行われる金融市場の内、期間1年未満の資金を取引する市場(しじょう) - ※国債の買いオペ
「買いオペ」などと呼ばれる買いオペレーションのことで、民間銀行の保有する国債を日銀が買い取りその代金を支払うことで、市中の資金量を増やすこと
このように短期金融市場の金利引き下げや買いオペにより、日銀は金利を引き下がるように誘導します。
以前は※公定歩合(こうていぶあい)を引き下げることで金融緩和制作を行ったよ。
パパクマ
出典:日本銀行HP
逆に金利を上げるとお金を借りにくくなるので、市中に出回るお金の量は減り投資や消費が落ち着きます。
こちらは景気が良すぎて過熱気味の時に行う、金融引き締め政策です。
フウクマ
日銀は、金融政策で経済の安定性をコントロールしようとしているのね。
コントロールしようとしていますが・・・
残念ながらここ30年ほど※の日本では、金利をいくら下げても景気が回復していません!
これは身をもって、私や皆さんが経験しましたね。
(いや、俺はバリバリ稼げているよ?って方はスルーしてください)
実際に短期金利は、0.001パーセントまで低下(!)して、「ゼロ金利政策を継続」なんていう言葉も聞き飽きましたし、さらには「マイナス金利」という言葉まで出てくる始末です。
それでも全然景気が良くならなかったので、次の景気対策として日銀は量的緩和を行うことになりました。
量的緩和とは?金融緩和との違いは?
量的緩和の目的は、市中に出回るお金を増やすことです。
フウクマ
あれ?それって金融緩和と変わらないんじゃないの?
そうです。量的緩和も金融緩和も景気を良くするという最終的な目的に違いはありません。
違いはその目標にあります。
金融緩和は、従来から行われている金利引き下げへの誘導です。
(短期金融市場の金利引き下げや買いオペ)
これは、実質のゼロ金利になれば目的が達成されます。
しかし、ゼロ金利でお金が増えても景気が回復しないので、さらにお金の出回る量を増やそう!異次元の量的緩和をしよう!
ということになり、日銀は買いオペを続けることにしました。
どんどん国債を買い取り、どんどん資金を供給します。
じゃあ、どこでやめるのでしょうか?
その目標値を日銀の当座預金残高※に設定して、達成するまで金融緩和をやめないのが量的緩和です。
銀行などの金融機関が日本銀行に預けている当座預金
つまり、量的緩和は規模が大きい金融緩和のことを言うよ。
パパクマ
フウクマ
量的緩和も金融緩和と同じ意味なのね!
量的緩和については、こちらでさらに詳しくご紹介しています。
量的緩和とは?日本一わかりやすく解説することにチャレンジします!また、この量的緩和と似た国債引き受けという禁じ手があります。
しかしこちらは基本的には法律で禁じられています。
フウクマ
違法なのね・・・
次で、こちらも見てみましょう。
日銀の国債引き受けとは?
上記の量的緩和とはまた違う、国債引き受けという政策があります。
国債引き受けとは、日銀が国債を受け取る点では同じなのですが、民間銀行が購入した国債ではなくて政府が発行した国債を、「直接」日本銀行が買い取ることを言います。
量的緩和と違う点は、政府の手元に直接お金が渡る点です。
フウクマ
え、でもそれっていくらでも政府はお金を得ることができるってこと?
そうです。直接政府にお金が渡ることで、大きなメリットがあります。
例えば、量的緩和には次の問題点があります。
不景気すぎると、いくら金利が低くても設備投資とか多額の住宅ローンを組むのは不安がありますよね。そうなると量的緩和の効果は減り、経済も活性化しません。
政府や日銀が直接お金を市中に供給できないという問題点があります。
しかし国債引き受けにより、政府に直接お金が渡るとどうなるでしょうか?
量的緩和の問題点を解決するとても大きなメリットが生まれます。
そして公共投資を受注した企業やその下請け企業は儲かりますので、そこで働く従業員も潤います。
そうなると、量的緩和で借りやすくなっている銀行からお金を借りて、設備投資や大きな買い物をしやすくなります。
政府が直接お金を使うことにより、経済の好循環を起こしやすくなるメリットがあります。
ただ、これは悪いインフレを引き起こす可能性が高く、日本をはじめほとんどの先進国は中央銀行の国債の買い取りを法律※で禁止しています。
すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。
だってですよ。
「政府は1000兆円の国債を発行しました♪日銀さん、1000兆円分直接買い取ってね(≧▽゚)b」
とすると、いかがでしょう?
そんな国の通貨、どこの国も相手にしてくれませんよね。
すぐに通貨が暴落して、価値が激減です。
このデメリットによってその国の経済運営が成り立たなくなる可能性があるから、禁じ手とされているよ。
パパクマ
フウクマ
あれ?でも但し書きがあるような・・・
はい、財政法第5条の但し書きにより、日本の場合は償還期限の来た国債の借り換えの場合のみ、国会で審議した上で認める例外があります。
以前、日銀が行うと発表した国債の引き受けは、海外からは慎重ながらも評価するという意見が多く出ました。
おわりに
日銀の金融緩和とは?でした。
日銀による、異次元的な量的緩和の発表で株価はだいぶ回復しました。
しかし今度は実体経済の回復ですが、消費税を増税したことで残念ながら回復は遠のいてしましました。やはり国民の景気への実感が上向かないとお金を使おうとは思いませんからね。
最近買い物に行くと、ちょっと高い買い物の消費税10%分が高いのでびっくりしてしまいます。
一国民である管理人も、倹約気味になっています。多くの国民がこのように考えると経済に良くない影響が出るでしょうね。
まだまだお小遣いのアップは遠そうです・・・(笑)