こんにちは、日本と愉快な仲間たち(JAW)の管理人ヤナイです。
2013年から日銀による異次元の量的緩和が続いています。第二次安倍政権で行われたアベノミクスの目玉政策の1つでした。
当時、量的緩和しますよ~と発表しただけで、株価は大きく上がりました。
ということは、不景気に苦しむ日本にとっては良い金融政策だったわけですね。
それでは、この量的緩和って一体どういうものなのでしょうか?
フウクマ
量的緩和、気になるわ!
量的緩和は景気を良くするために、日本銀行が行う金融政策の1つだよ。
パパクマ
本当に、いいかげん景気が良くならないと我々国民にとっては、死活問題です(≧_≦)
そこで今回はこの、量的緩和を日本一わかりやすく解説したいと思います。
量的緩和を知るために、まずは金融緩和をわかりやすく!
量的緩和とは、の前に日銀の金融緩和という政策をご紹介します。
量的緩和は金融緩和の一種なので、金融緩和がわからないと理解しにくいためです。
政府は景気が悪くなった時に金融緩和を行って、景気を良くしようとします。
その金融緩和を簡単に言うと、日本銀行が市中(しちゅう)に出回るお金を増やすことを目指す金融政策になります。
フウクマ
市中ってなーに?
市中は街の中という意味で、ここではもう少し大きな、世の中や社会という意味になるよ。
パパクマ
金融緩和では金利の引き下げが行われます。金利が下がることで企業や個人は銀行から融資が受けやすくなります。
社会にたくさんお金が出回り金利が下がることで、企業は設備投資を増やし、個人は住宅ローンで大きな買い物をしやすくなります。その結果、経済活動が活性化して景気が上向いていく、という景気の好循環が発生します。
管理人の自宅も、家賃と同等程度でとても気に入った家を建てることができました(^o^)
個人が家を建てることでハウスメーカーや建材メーカーその下請け企業、不動産業や大工さんやその他の職人さんなど様々な業種へ儲けが拡がっていくよ。
パパクマ
フウクマ
私達の生活も時には経済に大きな影響があるのね。
※金融緩和についてはこちらに詳しくまとめました。
日銀の金融緩和とは?内容は?わかりやすく!そして、金利の引き下げという金融緩和で景気を上向かせる効果が足りない場合、日銀はさらに量的緩和を行います。
金融緩和は具体的にどんなことをするの?
それでは日銀は金融緩和で金利の引き下げを誘導しますが、具体的にどうやって金利を下げて市中に出回るお金を増やすのでしょうか?
以前の日銀は※公定歩合(こうていぶあい)の引き下げで、民間銀行の金利も連動して引き下げることができましたが、今は金利が自由化されているので、公定歩合の引き下げでは金利の操作には、ほとんど効果がありません。
民間銀行が日銀から資金を借りる場合の金利
代わりに現在では、短期金融市場の金利を引き下げることと、国債を買い取る買いオペレーション(買いオペ)により、金利が下がるように誘導します。
- 短期金融市場の金利を引き下げる
- 国債を買い取る買いオペレーション
フウクマ
買いオペって何?
日銀が国債を買い取ることだよ。次で詳しく見てみよう。
パパクマ
日銀の買いオペとは?
買いオペレーション(買いオペ)とは、民間銀行が過去に購入した日本国債を日銀が買い取ることです。
すると国債の代金は日銀から銀行に渡されますが、日銀は実際に現金を用意して払うわけではありません。帳簿上、代金を払ったことにして銀行に渡します。
この時の日銀が払う代金は、無から生み出されます。
フウクマ
無からってお金を?すごいのね…
こうして銀行に渡された(増えた)お金は、銀行から融資などにより市中へ出回ることになるよ。
パパクマ
「それまでは存在していなかったお金が増える」
この結果、市中の金利は下がり資金の流通量も増加します。
こうして、短期市場金利の引き下げや、買いオペによって行う政策を金融緩和政策と言います。
量的緩和とは?日本一わかりやすく!
フウクマ
まだ、量的緩和の意味は出てきてないよね?
はい、金融緩和のことをご紹介したので、いよいよ量的緩和のご説明です。
量的緩和は金融緩和の一種と言いましたが両者はとても似ていて、量的緩和と金融緩和の違いを見てみると量的緩和がよくわかります。
金融緩和で実際に金利が下がった時点で買いオペをやめれば、これは量的緩和ではありません。通常の金融緩和政策です。
これをやめずに、さらに日銀の※当座預金残高を目標値に買いオペをし続けることが量的緩和と言います。
銀行や証券会社などの金融機関が、日銀に持つ当座預金口座の残高のこと。
つまり量的緩和は、従来の金融緩和とやっていることは同じで、その達成する目標が異なります。
- 通常の金融緩和:ゼロ金利になれば、目標達成で買いオペ終了
- 量的緩和:ゼロ金利でも当座預金残高まで買いオペを続ける
2013年から始まった第二次安倍政権のアベノミクスの3本の矢の1つとして、異次元の量的緩和を行うことになりましたね。
量的緩和のデメリットや問題点は?
フウクマ
量的緩和って効果が大きそうだけど、デメリットはないの?
それがデメリットや問題点もちゃんとあるんだ。
パパクマ
確かに疑問が生まれますよね。
- お金を増やす?無から生み出す?
- そんなことして本当に良いの?
やはり量的緩和をし続けるといくつかのデメリットがあります。
- 民間銀行から企業・個人への融資が限定的
金利が低くても不況時に借金をして大きな投資や買い物はしにくい。そのため銀行に資金は増えても、積極的に融資が行われずお金が市中に多く出回らない可能性があります。
こちらはデメリットというよりも効果が限定的となってしまう問題点といえます。 - 増えた資金が投機に向かう
上記の問題点に関連しますが、銀行として融資されなかった資金を寝かせておくよりも金融資産で運用しようとする可能性があります。その結果大きな資金がその金融資産に流れ込むと、バブルが発生してしまうことがあります。 - インフレの可能性
増えた資金が、急激なインフレを引き起こす可能性があります。ゆるやかでコントロールされたインフレは経済に良いとされていますが、インフレが進み過ぎる可能性があります。
また、量的緩和だけでは景気の回復には不十分と考えられているため第二次安倍政権で経済政策の目玉とされたアベノミクスでは、あと2本の「矢」が用意されていました。
(あわせて三本の矢のお話は戦国大名、毛利元就の故事にならいます)
- 量的緩和:大きな金融緩和政策
- 成長戦略:規制緩和や新しい産業の創出
- 財政政策:緊急経済対策
アベノミクスは株価の増加や失業率の低下など、景気対策に一定の効果をもたらしましたが、残念ながら二度の消費税の増税(2014年:8%、2019年:10%へ増税)により、デフレからの脱却や国民が好景気と感じられる状態までの景況感には届きませんでした。
やはり、消費税の増税は強烈な足かせになってしまいましたね…
増税は景気が過熱気味の時に行うブレーキの役割があるんだ。
パパクマ
フウクマ
どうしてブレーキを踏んでしまったのかしら。。。
おわりに
量的緩和をご紹介しました。
量的緩和はお金を実際に市場に増やし景気を刺激しますが、同時にお金の価値を下げてしまう恐れや、効果が必ず出るとは限らない問題点があります。
しかし他に有効な手がなく、やらざるを得ない状況というわけですね。
量的緩和はデフレや株価低迷に苦しむ2013年以降の日本にとっては良い結果となりました。量的緩和を行い通貨価値を下げたことで異常な円高が是正され、日本は円安になり、株価はかなり上昇しました。
輸出業界には円安で通貨価値が下がることは良いことだよ。
パパクマ
このまま実体経済が良くなれば、と思っていましたが2020年現在、景気は特に回復せずGDPも大きく上がらず、アベノミクスを主導した第二次安倍政権は退陣しました。。。
やはり消費税の増税は、景気の回復を待つべきだったと本当に思います。
非常に分かりやすく理解できました。
コメント、ありがとうございます!
テスト勉強で徹夜中です、、、、
大変助かりました!
どの参考書も理解するのご大変な中、
とてもわかりやすい記事で驚きました!
テストがんばります!
本とうにありがとうございました、
わかりやすい記事で
大変助かりました(O_O)
感謝します!
だいがくせいさま、テスト勉強、お疲れ様です!
理解しやすかったとのことで、良かったです。
テスト、がんばってくださいね~
とても分かりやすく量的緩和政策について理解できました!学年末テストが近いんでとても役立ちました!!
某こうこうせい様、こんばんは^^
ありがとうございます。
学年末テストの時期ですか、懐かしいです。
頑張ってくださいね!
銀行券発行高、貨幣流通高がこの数年ほとんど変化がないのにマネタリーベースが300兆(日銀当座預金は200兆円)突破している問題点を知りたくてあれこれ検索してる中で拝読しました。
各銀行が日銀に持つ預金額が行き場を探し今にも爆発しそうな状況ということなんでせうか?
数字いじくってみんな幸せのウルトラCなんてあるのかなあ。
個人の現金預金や(労働法が変わらないと)労働価値がなにかのきっかけで崩壊しそうでなんか先が怖いので株を買ってみたりはしてるのですが。
なんでもいいから将来に向けての安心したいもんですね
テスト勉強に利用させていただきました。すごくわかりやすかったです!ありがとうございました!
こちらこそ読んで頂き、ありがとうございました!
また宜しくお願い致します。