憲法9条!自衛隊って違憲?合憲?どっちなの?

自衛隊は違憲か合憲かイメージ

私は小学生の頃、自衛隊って憲法違反(違憲)だよな、と思いました。

社会の授業で憲法を学び、9条の戦力不保持の条文を読んだ上で感じた感想です。なーんにも害されていない、ピュアな目と心で感じた印象です(笑)

まあ、今もピュアですが(# ̄v ̄#)

そして30年近く経ちました。すると、現在の日本社会でも、自衛隊は違憲だと感じる人は多いようです。ピュアな人もそうでない人も(笑)

もちろん、自衛隊は合憲で何の問題もないよ!と考える人もたくさんいます。

では、自衛隊は合憲なのか違憲なのか、どっちなのでしょうか?かなり気になります。

そこで今回は、憲法9条に対して自衛隊は違憲なのか、それとも合憲なのか?、憲法学者さんのアンケートも見ながら考えていきましょう!

自衛隊は違憲なの?憲法学者へのアンケート!

自衛隊は違憲なのか合憲なのか」これをプロはどうお考えなのでしょうか?

憲法のプロである憲法学者さんへの朝日新聞のアンケートがあります。ほとんどの学者さんが実名や所属大学名も公表しての回答ですので、とても参考になるのでまずはこちらをチェックしてみましょう。

~引用ここから~

質問4:現在の自衛隊の存在は憲法違反にあたると考えますか。
2015/6/30付回答

  • 憲法違反にあたる:50人(41%)
  • 憲法違反の可能性がある:27人(22%)
  • 憲法違反にはあたらない可能性がある:13人(11%)
  • 憲法違反にはあたらない:28人(23%)
  • 無回答:4人(3%)

出典:朝日新聞デジタルより

~引用ここまで~

「可能性がある」も含めると、このアンケート調査では、

憲法学者さんのアンケート結果
  • 63%の憲法学者が、自衛隊を違憲
  • 34%の憲法学者が、自衛隊を合憲

と考えています。

なんと憲法学者の過半数が自衛隊は違憲である(可能性がある)、と回答しているんですね。

さらに、6割強が違憲と答える反面、3割強は合憲と答えています。完全に意見が割れていますよね。

これは国の超重要な「国防」の分野において、かなりマズイのではないでしょうか?

それでは、なぜこのような結果になってしまったのか、違憲派と合憲派の根拠の理由について見ておきましょう。

自衛隊の違憲派の理由は?根拠は?

自衛隊の戦闘機

自衛隊は違憲である!という理由の根拠です。

憲法9条2項には、「陸海空その他の戦力は、これを保持しない。」とハッキリ明記されています。明記されているのですが、我が国には自衛隊という立派な軍隊があります。

そのため、戦力である自衛隊はその存在が違憲である、というとてもシンプルな論理です。

これは簡単でわかりやすく、子供でも納得しやすいと言えますね。

自衛隊は違憲!という理由
自衛隊が存在している以上、戦力を持たないという憲法9条2項には違反している。

63%の学者さんが違憲である、と回答する結果になるのもよくわかります。

自衛隊の合憲派の理由は?根拠は?

いやいや、自衛隊は合憲ですよ!という理由の根拠です。

憲法9条2項では「戦力は保持しない。」と明記されているものの、ひとまずこれは置いておきます。

そして、憲法13条を確認します。

~引用ここから~
憲法13条

すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

~引用ここまで~

これは、わかりやすく言うと「国民の生命や自由は、国の政治上最も尊重されます。」という素晴らしい内容になります(*^_^*)

ああ、日本人で良かった。

そして、自衛隊合憲派の論理では次のようになります。

自衛隊は合憲!という理由
  1. 国民の生命を脅かす外国からの武力攻撃が発生した場合
  2. →憲法13条により、国は最優先で国民を守る必要あり
  3. →外国からの武力攻撃を排除するためには戦力が必要
  4. 憲法13条を達成するための戦力=自衛隊なので合憲、となる

憲法9条には違反しているものの、憲法13条を達成するための例外として存在を認めよう、という意味合いですね。

確かにこのように考えると、なるほど~と思える面もあります。実際に外国が攻めてきたり、テロ組織が大規模なテロ攻撃を仕掛けてきた場合、警察力では対応が不十分になり、それなりの強力な武力=戦力が必要になりますよね。

平和を愛する一国民の考え:違憲派?合憲派?

自衛隊

それでは当サイトの意見です。日本が平和であり続けることを心から願う一国民の意見です。

憲法13条の合憲派の意見を確認しますと、なるほどと思える面もあるのですが、「自衛隊は憲法9条の戦力不保持に対してどうなの?」と聞かれると、「自衛隊は違憲」だと思えます。良い悪いではなく、憲法の条文を素直に読むと矛盾している、と思えるのです。

そのため、自衛隊をキッチリと憲法に明記するのは必要だと思っています。

国の一番大事な憲法がこの議論のように、「わかりにくい、又は意見が割れてしまう」、という状態はやはりおかしいと思います。

このサイトのテーマでもありますが、「わかりやすい」のが一番ですからね(*^_^*)

無理して難しくしたり、解釈で乗り切らなくて良いのが一番だと思います。

安倍首相の意見は?

海上自衛隊の艦船

それでは、この国の現時点(2018年7月)でのトップ、安倍首相はどのようにお考えなのでしょうか?

~引用ここから~

首相「2020年に新憲法」9条に自衛隊明記

(前略)
首相は「私たちの世代のうちに、自衛隊の存在を憲法上にしっかりと位置づけ、『自衛隊が違憲かもしれない』などの議論が生まれる余地をなくすべきだ」と語った。いまの9条の1項と2項は堅持したうえで自衛隊の根拠規定を新たに盛り込む案は「国民的な議論に値するだろう」とした。
(後略)

出典:日経新聞HPより

~引用ここまで~

なるほど。

安倍首相は、9条1項と2項は残し、新たに自衛隊を明記する案を提案しました。

こんな感じでしょうか?

憲法9条に追加する例
「ただし例外として、国民の生命と自由を守る戦力として自衛隊を保持する。この戦力は、それ以外の目的では使用しない。」

↑は当サイトが考えた例です。

これなら、平和憲法の9条はそのままですし、自衛隊は合憲となりますし、なんの問題もありませんね。シンプルでナイスな案だと思います(*^_^*)

さいごに

自衛隊は違憲か合憲か?その理由についてでした。

イギリスでは憲法がありません。これまでの判例などから判断できるので、わざわざ明文化する必要がないそうです。日本はせっかく素晴らしい憲法があり、明文化しているのですから、迷わないですむものに改憲していくことは、意味のあることだと思います。

自衛隊は立派な戦力であり、軍隊です。災害の時には素晴らしい助けになってくれますし、もしも外国が攻めてきたら、頼もしい存在となって守ってくれるでしょう。その方々を「違憲である」というのはやはり間違っているな、と思います。

小学生の時ほどピュアではなくなってしまいましたが(笑)やはりそう思います。

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