wtoとは?gatt(ガット)との違いは?わかりやすく!

WTOさん、良い仕事していますね~( ´∀`)b

と、思わず言いたくなるニュースがありました。

中国が、日本へのレアアース輸入を禁輸した件で、
WTOの紛争処理上級委員会による、判決がでました。

~引用ここから~

レアアース紛争、日米欧が“勝訴” 中国、WTO協定に違反
出典:産経biz 2014.8.8

中国によるレアアース(希土類)の輸出規制は不当として、日本、米国、欧州連合(EU)が世界貿易機関(WTO)に共同提訴した通商紛争で、WTOは7日、日米欧の主張を認める紛争処理上級委員会の報告書を公表した。1審に当たる紛争処理小委員会(パネル)の判断に続く日米欧の“勝訴”となり、中国のWTO協定違反が確定したことになる。

~引用ここまで~


これで、この問題に関しては、ほぼ終了です。

こういった貿易紛争に対して、WTO、グッジョブ!と思うのと同時に、

GATTの時だったら、難しかったんだろうな~

とも思いました。


なぜなら、WTOとGATTでは大きな違いがあるからです。

今回は、そんなwtoとgatt(ガット)の違いについて、
見てみましょう。

wtoとは?gatt(ガット)との違いは?

wtoとgatt(ガット)との違いは、いくつかありますが、
大きく分けると、次のようになります。

wtoとgatt(ガット)との違いは?

  • 組織の体制が違う
    WTOは正式な国際機関で、GATTは一般協定
  • 貿易対象が違う
    WTOは金融やサービス、知的財産権なども対象となり、GATTは物品の貿易のみ
  • 貿易紛争の解決方法が違う
    WTOはネガティブ・コンセンサス方式、GATTはコンセンサス方式


それぞれ、詳しく見てみましょう。

スポンサーリンク

wtoとgattとの違い1!組織の体制が違う

fall-163496_640


1930年代に、世界的な不況が起こりました。

その不況に対処するため、イギリスなどの植民地を持つ国は、
関税の引き上げや輸入制限など、ブロック経済と呼ばれる、
自国の経済を優先させる、政策を行いました。

そういった国々は、ふう~やれやれ。。

と、なったんですが、植民地を持たない国は大変です。

今までのお得意先である、イギリスなどの国々が、
輸入してくれなくなりました。

はじき出されてしまったわけですね。

植民地を利用して潤う国と、締め出されて経済がどん底な国


当然、どん底の国から不満が出て、諸外国の経済的な対立が
激しくなっていき、この対立は、第二次世界大戦の一因にもなりました。


戦後、反省した諸外国は、貿易の自由化や差別をしないための、
国際貿易を支える組織が必要だろう、と考えました。

そこで、国際貿易機関(ITO)という国際機関を設立するための、
暫定的な多国間での協定(約束事)として、GATTは1947年に締結、
1948年に発効されました。


しかし、ITOは設立されませんでした。

そのため、GATTはそのまま多国間の貿易協定として、
機能することになりました。

1995年まで、事実上の国際機関として運営されたものの、
正式な国際機関としての、法的な根拠はありませんでした。


その後、時代が進むにつれて、貿易や国際情勢は複雑化し、
GATTでは対応しきれなくなってきたため、ウルグアイラウンド交渉
呼ばれる協議の中で、WTO(世界貿易機関)の設立が決定されました。


WTOとは、自由貿易の推進と国際ルールの拡充、貿易紛争の解決に対して、
GATTを発展解消させて、1995年に成立した国際機関です。

GATTが進化して、WTOになったわけですね。


つまり、その理念や役目は同じでありながら、
一般協定であったGATTと、正式な国際機関であるWTOとは、
体制が大きく違いました。


GATTのデータです。

GATT

  • 事務局:スイスのジュネーヴ(そのままWTO本部へ)
  • 事務局長:ピーター・サザーランド
  • 最終締結国:128カ国・地域
  • ※1994年時点


GATT本部も、そのままWTOとなり、GATT最後の事務局長である、
ピーター・サザーランドは、初代のWTO事務局長に就任しました。

WTO

  • 事務局:スイスのジュネーヴ
  • 事務局長:ロベルト・アゼベド(ブラジル)
  • 加盟国:160カ国・地域
  • 予算:約227億円(2013年)
  • 日本の分担率:約4.6%(約10億4千万円)
  • ※2014年現在

上記の、GATTの立場の弱さが、3つ目の紛争解決手段にも、
大きく影響します。

スポンサーリンク

wtoとgattとの違い2!貿易対象が違う

2つ目の違いとして、GATTは、貿易対象が物品のみ
あったのに対し、WTOでは、金融やサービス業、知的財産権など、
幅広い分野が対象となっています。

やはりこちらも、時代に合わなくなってきたため、
大きく拡大されました。

次では、WTOの強力な紛争解決方式について、
見てみましょう。

wtoとgattとの違い3!貿易紛争の解決方法が違う

ケンカ


どんな商取引もそうですが、貿易をしていると、
利益が反すること(貿易紛争)も起こります。

そんな時、まずは当事国同士で、話し合って解決するよう、
努力しますが、最後まで紛争を決着しようとすると、
国力の差が、そのまま勝敗になってしまいます。


その場合、やはり国力の弱い方が、泣き寝入りすることになり、
公平さに欠くことがあります。

さらに、国力が拮抗していたら、紛争がエスカレートしてしまうこともあり得ます。


そこで、公平な第三者として、wtoもgattも、
紛争を解決するための手段があるのですが、
その解決方式に、次のような大きな違いがあります。

WTOとGATTの紛争解決方式の違い

  • GATT(ガット):コンセンサス方式
    全加盟国が異議を唱えない(つまり賛成)場合、実施できる採択方式。
    つまり、紛争の解決手段としては、現実的ではない
  • WTO:ネガティブ・コンセンサス方式
    全ての加盟国が反対しない限り、実施できる採択方式。
    つまり、よほどのことがない限り採択される。


GATT下では、違反を問われている国が、自国に対する不利な採択に
対して、反対をするため、一向に解決方法が決まりません。

そのため、紛争が速やかに解決しにくい
という問題がありました。


これが、WTO下では、WTOが定めた決定が採択され、
ほぼ自動的に、解決手続きが進行するようになりました。

これが、WTOとGATTの大きな違いの1つです。


ちなみにこの結果、紛争の案件数が次のようになりました。

  • gattの紛争案件数
    1948~1994年の46年間で314件(年平均6.7件)
  • WTOの紛争案件数
    1995~2008年の13年間で388件(年平均29件)

出典:外務省HPより


年の平均で、4~5倍の差があります。

これは、紛争自体が増えたというより、
加盟国がWTOに対して、紛争の申し立てをしても無駄じゃない!
訴えると、ちゃんと解決してもらえる!
と考えるようになった、結果といえますね。

実際に、冒頭のレアアースの件は、良い例ですね(#^.^#)

さいごに

WTOとGATTの違いでした!

記事を書きながら、思ったことがあります。

「そういえば、自分が中学の時には、
 WTOじゃなくてGATTだったな~」

今はきっと両方習って、両者の違いとかが、
テストに出たりするのかもしれませんね!

そうしたらこの記事、役立つかな?

世界は、動いているんですね~

読んでいただき、ありがとうございました。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

おすすめ記事

facebook

コメント

  1. 匿名 より:

    中学生です! すごくわかりやすいです!
    こんなの探してました♪
    ありがとうございます。
    今後も、活用させていただきます